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2013年8月21日 (水)

祖國愛・愛國心について

言葉は大事である。わが國は言霊を大切にする。また、聖書には「言葉は神なりき」とあり、佛教では「声字即実相」と言ふ。

 

戦前、東海林太郎か歌って大ヒットした『麦と兵隊』の歌詞に「腕をたたいて 遥かな空を 仰ぐ眸に 雲が飛ぶ 遠く祖國を はなれ来て しみじみ知った 祖國愛 友よ来て見よ あの雲を」とある。この歌詞の「祖國愛」を「愛國心」に変へてしまったら、歌にも詩にもならない。「祖國愛」といふ言葉は「愛國心」といふ言葉と比較するとそれだけ情緒があり詩的だといふことであらう。祖國とといふ言葉には、わが親なる國、父祖の國、母國という観念が表出されているからであらう。

 

それはともかく、愛國心と祖國愛は、枯渇することなく脈脈と民族の魂と共に傳えられる。自國を愛する心が絶えてなくなってしまふなどといふことはあり得ない。そしてそれは、國家民族に危機が迫ると、激烈に燃え上がる。外國からの圧力・干渉を排して國家の独立を維持せんとする意志・精神・及び運動は、運命共同體意識と言ひ換へても良いと思ふ。これは、國家民族の危機の時に澎湃として沸き起こってくるごく自然な感情である。危険だとか排外主義だとか言って否定

すべきではない。

 

言ふまでもないが、愛國心・祖國愛は日本にだけ存在するものではない。世界各國に共通して勃興し存在する。その國・民族・共同體が危機に瀕した時に興起する國家防衛・独立確保の主張と行動である。

 

また、愛國心・祖國愛は、歴史意識・傳統信仰と深く結びついてゐる。といふよりも不離一體である。自己の意識の中に民族の歴史を蘇らせることによって、愛國心・祖國愛が形成される。

 

國家的危機に際會した時、それを撥ね退けんとしてその國民がその國の歴史意識・傳統精神を根底に置いて運命共同體意識を結集し、勃興する精神と行動が愛國心・祖國愛である。これをレイシズムだとか言って否定することは誤りである。

 

ただし、民族の歴史を國民一人一人の精神の中で甦らせ、自己の倫理観・道義感の基本に置くことによって民族の主體性が形成される。わが國の愛國心・祖國愛は、わが國伝統精神・道義観念と一体であらねばならにない。

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