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2013年7月12日 (金)

この頃詠みし歌

 

ボレロといふ曲にうながされわが部屋の掃除してをり力を込めて

 

佳き人と語り合ひつつ呑む酒は喉をうるほし心やすらぐ

 

にこやかにつり銭渡す美女のゐるスーパーに今日も買物に行く

 

大田道灌ゆかりの丘にくつろげる人々はみな犬連れてゐる

 

夜の更けに一人物書きゐる時にふときざし来る地震への不安

 

生命の躍動覚えて見上げれば大日輪が空に輝く

 

毎朝を母の寝室に訪ね行き朝が来ましたと告げる我なり

 

カーテンを開けば夏の陽の光 部屋に射し来て今日が始まる

 

神前の榊の水を取り替へて柏手を打つ時のすがしさ

 

神前に姿勢を正し手を合はせ息整へて祈りする朝

 

天津祝詞朗々と唱へ一日の幸を祈れり神の御前に

 

百人一首の歌を讀みつつ日の本の麗しき歴史を偲ぶうれしさ

 

暁が近づき来るを感じつつ夏の短夜にもの書きてゐる

 

母の手を取りて街を歩みゆくいとしかりけりその母の手は

 

三十九度の熱を出したるわが母は医師の往診受けてやすらぐ

 

衰へし母の體をさすりつつ力甦れとただ祈るなり

 

頑張れと声出し自らを励ませる母は強しとしみじみ思ふ

 

弱音吐かず大丈夫だよと言ひたまふ母の強さに我は泣くなり

 

入り来し昆虫が部屋内を飛び回る夏はたしかに今盛りなり

 

老経営者ひたすらに語る言の葉に胸迫り来る今日の会合

 

炎天がにはかに曇り凄まじき雨降り出でる夏の午後かな

 

緑濃き庭眺めつつ食事する夏の真昼間に雷の音する

 

雷鳴が遠くより聞こえて来し後に滝の如くに雨降り出しぬ

 

爽やかな心となりぬ大空に雷とどろきて風雨来たれば

 

逝きませし大人の文字が刻まれし顕彰碑仰ぐ平河天満宮(近衛歩兵第一連隊顕彰碑・靖国神社第七代宮司 大野俊康先生篆額)

 

凛々しくも語りたまへる大人の姿昨日の如くに浮かび来るなり()

 

友どちの父上の碑文を仰ぎつつかつて訪ねし天草を思ふ()

 

月讀の昇り来たれる静か夜にわれは一人でもの書きてゐる

 

夕暮の駒込駅前人気無く神社の門も閉ざされてをり

 

ゆっくりと歩みゆくより仕方なし梅雨去りし後の炎天の道

 

ジリジリと照りつける太陽を身に浴びて歩みゆくなる千駄木の街

 

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