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2013年6月 2日 (日)

「天皇」といふ御称号について

天皇陛下の御事を「大君(おほきみ)」と申し上げる。日本國民を支配してゐた多くの地方支配者たちをさらに統合された國家的統治者即ち天皇を「おほきみ」と申し上げた。ただし『萬葉集』では、天皇だけでなく親王なども「大君」と称し奉ってゐる。

 天皇を「おほきみ」と称し奉ったことは、西暦六〇〇年を第一回として四度にわたって支那の首都長安を訪れた遣隋使による日本國内の報告が記されてゐる支那の『隋書・東夷伝』の記録にも残ってゐる。

 「おほきみ」に「天皇」といふ御称号が用いられるやうになったのは、推古天皇の御代である。「天皇」の最古の用例は、推古天皇十五年(六〇七)の銘がある法隆寺薬師如来光背銘に「大王天皇」とあるものである。また、同年、遣隋使が持参した國書には「日出処天子」とあったのが、翌十六年の國書では「東天皇」となってゐる。「日出処天子」が「日没処天子」に対せしめてゐるやうに、「東天皇」は「西皇帝」に対せしめてゐるのであって、わが國家意識の旺盛さを物語る。

 「おほきみ」「すめらみこと」を表現するために「天皇」といふ漢字を用いたのは、國内的には各氏の長や地域支配者=國造などとの君臣の分を正し、対外的には支那の皇帝に比べてその地位の優位性を示し、各國と対等以上の外交を行ふためであった。

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