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2013年4月14日 (日)

興梠一郎氏の講演内容

四月六日に開かれた『アジア問題懇話会』における神田外語大学教授の興梠一郎氏の「習・李体制で中国はどうなる」と題する講演の内容。

「毛沢東の写真がデモに出て来ている。新しい現象。格差が進み、党幹部の権力闘争が激しい。ユートピアへの回帰として毛沢東が出て来ている。指導部は文革の再来を恐れている。ある意味で危険な兆候。

三重の権力構造であり、習近平体制になっていない。胡錦濤体制はこれから始まる。ご隠居になった時に権力者になる。胡錦濤は四年後を見ている。胡錦濤は裏ワザ師。江沢民は分かりやすい人。

胡錦濤と江沢民は一見仲が良さそうだが、江沢民の息がかかった薄熙来が党大会の前にやられた。薄熙来は、江沢民の後見人だった薄一波の息子。江沢民が喬石を追い出す時、薄一波を使った。薄熙来は出世したが敵が多かった。呉儀という女性副首相は薄熙来を嫌った。太子党は『共産党は俺の親父が作った会社』という意識が強い。薄熙来は重慶に飛ばされ胡錦濤に追い込まれた。薄熙来の判決が出ない。林彪事件と似ている。何か変。薄熙来が悪者にされているが、胡錦濤側の情報による。温家宝が仕返しされて、温一族が蓄財していると報道された。温家宝はメディアに出なくなった。外国メディアに情報を流し政敵を潰そうとする。周永康が公安・司法を把握している。習近平の姉の旦那が金持ちだと指摘された。反日デモの時、『薄熙来は人民のもの、釣魚島は国のもの』というスローガンが出た。薄一波に養われた学者・文化人は薄熙来冤罪発言をする。まだ戦いは終わっていない。薄熙来の判決が出ていない。

二〇一七年が次の党大会。六十八歳が定年。五人の常務委員が辞める。その後に誰を入れるか。政治局員にリザーブした人を入れる。習近平は胡錦濤と組んでいる。中央弁公庁、情報宣伝機関の責任者は胡錦濤派。

党大会の一年前から凄い権力闘争が始まる。色々な事件が起こる。本当におっかない国。林彪にも名誉回復の動きあり。歴史にしても現在進行形の事も表の情報だけで納得しない方がいい。

全人代人事で胡錦濤は布石を置いた。国務院は胡錦濤が抑えた。国家副主席も共産主義青年団派。四年後が総仕上げ。胡錦濤は習近平を囲い込んだ。

鉄道部はより大きな利権団体である交通運輸部が吸収した。江沢民派の利権を崩した。二〇一二年一月二十七日、中国人民解放軍「総后勤(後方勤務)部」の副部長であった谷俊山が更迭された。理由は汚職。更迭を指示したのは総后勤部の政治委員・劉源(劉少奇の息子)。谷俊山は軍用地を転売して大儲けした。愛人多し。

新華社が流した今年の新年茶話会の写真で江沢民の序列が二位から十二位に落ちた。胡錦濤・習近平時代が始まった。習近平に部下がいない。太子党に組織無し。共産主義青年団派を使いたい。習近平は自分の人脈をつくりたい。江沢民は黙っていない。四月三日墓参りの写真を流させている。

習近平はソ連の崩壊について『共産党の武装を解除したからソ連は解体した。独裁の道具を失ったからソ連は崩壊した』と語った。習仲勲の息子である習近平はオヤジの作った会社をつぶすはずはない。民主化はしない。旧ソ連のような状況になるのを恐れている。

経済が引き金になって体制崩壊が起こる。経済成長が落ちると革命が起る。中国人の歴史的DNAは革命を起こすこと。台湾型のソフトランディングの民主化は無い。習近平に期待はできない。日本にとってベストは台湾型民主化。

中央弁公庁主任だった楊尚昆は劉少奇と組んで毛沢東の列車の盗聴を行った。中央弁公庁は力が強い。三月五日全国人民代表大会に出席した劉少奇元国家主席の息子、劉源大将は『問題の解決には戦争以外にも多くの方法がある。かつての最高指導者・鄧小平の教えの通り、日本との紛争は棚上げにするべきだ、国家にとって戦争は最後の選択肢だ』と主張した。劉源は習近平・胡錦濤に近い。海洋局の再編は不測の事態を避けるため」。

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