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2013年4月23日 (火)

航空幕僚監部人事教育部人事計画課長 一等陸佐 柿原国治氏の講演内容

四月十三日に行われた『日本を護る会定例会』における航空幕僚監部人事教育部人事計画課長 一等陸佐 柿原国治氏の「我が国を取り巻く戦略環境」と題する講演の内容は次の通り。

「米国はテロ戦争の長期化で国力が衰退。中国が海洋進出して米国に挑戦している。中国の海洋進出の起源は、一九六四年の核実験成功の後、ミサイル実験と共に外洋艦隊を作った。中国は『鉄砲から政権が生まれる』という考え。欧米列強から蹂躙された屈辱から、大国に屈しない長いスパンで進出して来た。中国の核実験はソ連からの独立。

一九八九年の天安門事件で、共産中国は崩壊するのではないかと見られた。しかし現在、中国は軍事力を強め、アメリカを凌駕する勢いがある。空母に対する対艦弾道ミサイルの開発を行った。

ハートランドを制する国は世界を制する。ハートランドと隣接する国が協同することが必要。リムランドとはハートランドの周辺地帯。ユーラシア沿岸をめぐるランドパワーとシーパワーの連続闘争。ソ連の膨張を防ぐために日本の自衛隊は一翼を担ってきた。大陸パワーの中国が海洋進出して来ている。

中国は歴史的に北の脅威があった。中国はハートランド的要素とリムランド的要素の二つの側面を持っている。沿岸に拠点を作ることによって、海洋国家を排除している。冷戦後ソ連という北の脅威が低下した。そして海洋に進出している。

中国は国境という概念を持たない。国力が増大し長期間実効支配すれば、領土領海は増える。一九八二年、劉華清が長期戦略目標を発表。『沖縄・台湾・フィリッピンを含む第一列島線の内海をコントロールする。グアム・インドネシアの内海を第二列島線とする。太平洋・インド洋におけるアメリカの軍事的優勢を終息させる』というもの、以来、中国を覇権国家にするための海軍建設が一貫している。習近平は『中華民族の偉大な復興』をと何回も言っている。

アメリカは、『尖閣は日米安保の対象』と言葉としてはコミットを明確にしている。しかし領有権争いでは特定の立場をとらない。アメリカは尖閣問題に巻き込まれたくないのが本音。アメリカは後方支援に限られる。自分の國は自分で護る体制を構築するべし。

日本とアメリカの組み合わせによって中国の冒険主義を阻止する。対中抑止力を有効に機能させて、中国の東支那海支配を阻止する。そのための日本の防衛力プラス日米同盟。共同作戦能力を示すことによって中国に対抗。

航空防衛力は公共財。全自衛隊の運用基盤を支える。相手の戦略を撃破する。十年先を見越しながら防衛力を整備する。中国の長距離弾道ミサイルにいかに対応するか。陸海空プラス宇宙プラスサイバー空間における優位を維持する。陸海空の縦割りを外す。米軍・自衛隊基地以外の飛行場を活用する。

太平洋地域の防空・防衛の強化が課題。一元的運用、統合的戦力を発揮する。日本・インド・オーストラリア・アメリカ・ハワイの『アジア安保ダイヤモンド戦略構築』が大切。

中国はあれだけの版図を統一するのが難しい。その材料が反日。抗日戦争教育で愛国心を高揚させている。中国は小笠原からマラッカ海峡までを行動範囲にしたい」。

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