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2013年3月19日 (火)

日本貿易振興機構海外調査部アジア大洋州課長・若松勇氏の講演内容

三月九日に行われた『アジア問題懇話会』における日本貿易振興機構海外調査部アジア大洋州課長・若松勇氏の講演内容。

「東南アジアでは日本企業への関心が高まっている。一九九〇年代から二〇〇〇年代は、中国が世界の工場として注目を集め、生産拠点・マーケットとしてプレゼンスが大きくなった。この四、五年、潮目が変わった。中国の人件費の向上が原因。昨年九月の激しい反日運動の影響がいまだに続いている。

東南アジアが見直されている。東南アジアは十カ国あり、国によって発展段階が異なる。リーマンショックの落ち込みからの回復が早かった。安定した成功を続けている。欧州の債務危機の影響が輸出の面である。しかしそれを補って余りある内需がある。国内投資が力強い。過去のように欧米依存していない。

中国は日本の三倍以上のマーケット。インドも経済規模が大きくなっている。インドはあと数年で日本のマーケットを超える。タイの自動車販売台数は、昨年は一四五万台。インドネシアは一〇〇万台を超えた。マレイシアは五〇万台を超えた。人口構成が若いので消費意欲が活発。日本のブランドが評価され、少し高くても買っても良い人が日本企業にとってターゲット。

アジアマーケットの変化とは流通の変化。小売店が増えている。タイは徐々に安定し、日本企業のタイ向け投資も増えている。ベトナムは社会主義の弊害が少ない。仏教信仰が強い。年配者を大切にする。ベトナムへの投資が増えている。

インドネシアは一万七千の島で成立。どうやって数えたのかと思う。ジャワ島に人口の六割が集中。資源が豊富。二〇一四年の選挙が注目される。政治混乱が無ければまだまだ伸びて行く国。しかしポテンシャルを生かしていない。インフラ整備に問題がある。日本からの投資も増えている。

東南アジアは親日的。賄賂がひどい。警察もお金を払わないと捜査してくれない。労働組合活動が活発。上部団体が動いている。突然工場に来て従業員を連れて行ってしまう。法律も労働者保護が強い。犯罪行為をして首を切っても退職金を払わねばならない。

フィリッピンは労働力が豊富で安価。英語が通じる。インフラが未整備。部品調達が出来ないのが問題。ブラザー、セイコー、キャノンが新規工場を造っている。

メコン地域(メコン川が流れているインドシナ半島地域)五か国で、カンボジア・ラオス・ミャンマーは遅れた国で、貧困国。そこが最近フロンティアのように見直されている。中国の人件費が上がっているからこの三国が見直されている。陸路整備が進んでいる。特にミャンマーが注目を集めている。二〇一〇年に民政移管が進み、自由化が進んだ。去年四月、スーチーさんが補欠選挙で国会議員になり、欧米経済制裁が解けた。日本企業は九〇年代から減っていたが、昨年から増え出した。駐在員事務所進出ブーム。しかし手続きや法制度が未整備。

メコンの国々は貧しかったが、所得水準が上がっている。ベトナムには高島屋の進出が決まった。賃金の上昇が共通の課題。

アセアンの環境変化はマーケットの拡大。貿易の自由化も進んでいる。物流も盛ん。日本がインフラ整備に貢献した事に感謝する気持ちがアセアンの人々にはある。

中国の進出が目立つのはメコン地域。ミャンマーは軍事政権だったので、日本はODAが出来なかった、中国の援助は現地で色々問題を起こしている。犯罪者を含む労働者を現地に送り込んで来る。ラオスでは中国人コミュニティが出来ている。日本の援助は時間がかかる。中国はすぐ援助する。

日本にとってアセアンは大事。日本がアセアンと深い関係になることは、中国に対するプレッシャーになる。

コンプライアンスは低い。地元企業は法律をあまり気にしない。労働裁判では必ず日本が負ける。『日本ではこうだ』を連発する企業は成功しない。現地の考え方・やり方を尊重し、現地の人を活用しないと摩擦が起こる。これからは現地の財閥、企業グループと一緒になって仕事をしていかねばならぬ段階。

市場として東南アジアが重要さを増している。台湾企業は、ベトナムとタイに根を張っている。実態面でプレゼンスを持っている」。

          ◎

今日こそ、中華帝国主義のアジア侵略を粉砕し、大東亜共栄圏の理想実現に邁進すべき時である。日本にはその主体的力量がある。

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