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2013年2月26日 (火)

イスラム平和財団(英国)理事長・アブドル・ラザク・アブドゥッラー氏の講演内容

二月十八日に行われた『笹川平和財団主催・中東イスラム政治変動講演会シリーズ第十回宗教と政治の間で揺れ動くイスラム世界』という講演会におけるイスラム平和財団(英国)理事長・アブドル・ラザク・アブドゥッラー氏の講演内容。

「イスラムは宗教。ムスリムはその信者のこと。ムスリムはテロとイコールという話がある。しかし多くのムスリムはそうではない。ジハードとは闘争という意味。エゴとの闘争であり、サタンとの闘争である。

急進的勢力が台頭しつつある。ロンドンでもテロがあった。第二世代のムスリムが逮捕拘留訴追される。インド・パキスタン出身の移民である。七十年代にケニアやウガンダからイギリスに来た。急進的な人たちはその人たちの第二世代。狂信的であり排他的。アフガニスタンで英国兵が殺されるとお祝いをしてしまう。

アラブ人よりトルコ、マレイシアなどの非アラブ人のムスリムの方が多い。スンニ派の中にも四つの宗派がある。政治的・歴史的分裂があり、経済格差がある。成熟した国もあれば、専制国家もある。日本のような国はイスラム国家を全体的に見る必要がある。

アラブの春・民主主義は望むべきだろうが、その後の事態にどう対応するべきか。様々な状況がある。サウジ、バーレーンで万一のことがあれば、ドミノ倒し。石油危機の繰り返し。サウジでは女性の自動車運転は犯罪。支配者と聖職者の関係は、王室と聖職者とは役割が違うと考えている。聖職者は王室をほっておく。王室も聖書者に手出ししない。

イスラム世界で急進主義に対する懸念が高まっている。マリでも起こっている。フランスが介入している。フランスの介入が役立つかどうかは分からない。

地上において経済的理由で生活できない人が天国を期待する。地上での命は一時的と考える永遠の命は天国か地獄にあると考える。コーランを自分たちのニーズに合わせて解釈する。

イギリスで急進主義が高まっている。イランとサウジの対立は、シーア派とスンニ派の対立。中東におけるイランの影響力は大きい。サウジ+アメリカ対イランの構図になっている。

アラブと非アラブのムスリムには緊張関係がある。アラブにはアラブのムスリムの方が上という意識がある。アラブの人が自分たちの祖先は預言者までたどり着くことができると考えてはイスラム社会の模範となり得ない。一番上にいるのはサウジと思っているのは私には納得できない。非アラブの方にイスラム社会の模範がある。

信者が無知の方が、イスラム聖職者はやりやすい。自分の権力を維持できる。神のみが正しいことと間違っていることを決めることができる」。

池内恵東京大学先端科学技術研究センター准教授「イスラム法の解釈は色々ある。アラブ人だけでなくアジア人にもイスラム教徒は多い。欧米においてはマイノリティ。アラブ人は、インドネシア人やマレイシア人に教える立場にあると思っている」。

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