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2012年11月 1日 (木)

池田維氏(交流協会顧問・元交流協会台北事務所長)その(二)

今回、国有化したので中国が反発したと報道されているが、東京都が買うよりは国有化する方が良い。日本の中でどこに所有権があるかは国内問題。胡錦濤の面子をつぶしたと言うが、事前にこの話を中国にしても、中国は納得しなかっただろう。管内閣の時に処置をしておけば良かった。

馬英九は中国への融和政策をとってきた。『不統、不独、不武』とは現状維持という事。中国の台湾向けミサイルは増えている。軍事的対立に変化なし。ECFA(両岸経済協力枠組み取決め)締結で中退の経済関係は緊密になった。しかし台湾経済は良くなっていない。経済成長の貢献していないという議論もある。台湾経済が中国経済に依存しているので、中国経済が失速すると痛手を蒙るという意見もある。中國からの観光客が増えて年間四百万人。台湾経済に裨益している。学者・研究者の往来も増加。

馬英九は、中国と台湾は終局的に統一されるべしと考えていた。しかし総統になる一年前に来日した時、現状維持を唱えた。『自分が総統の間に中国と和平協定を結びたい』と言って来た。去年十月の総統戦直前にも言った。すると支持率が十数%下がった。中国との和平協定は、台湾人は望んでいない。馬英九はそれ以降和平協定のことを言わなくなった。総統就任演説でも言わなかった。台湾がアメリカから兵器を購入しないこと、中国の台湾向けミサイルを撤去することが大前提。しかし第三者が入ってどうやって検証できるのか。中台和平条約は非現実的。

中国は民進党の人を招待し始めた。一般の台湾人は現状維持が圧倒的に多い。八五%が現状維持を望んでいる。独立支持は統一支持より多い。国内法に基づいて中国が武力行使をすることを恐れている。台湾は国際的には孤立しているが、中国の支配下にはない。

台湾人は日本に非常に親近感を持っている。馬英九は中国人意識が強い。彼の父親は蒋介石の側近の一人。日本への悪い印象を持っている。しかし馬英九は反日政策をとっていない。『日台は特別なパートナーシップの時代にある』と言ったり、八田与一記念公園を作らせたりした。私は馬英九が台北市長時代に食事をした。その時彼は『私は反日ではない。知日か友日になりたいと思っている』と二回言った。しかし『親日』と言ったことはない。

日台がFTA(自由貿易協定)を結んでも中国は文句を言う筋合いは無い。結ぶべし。台湾の法的地位が未定かどうかは、日本と中国が一九七二年の国交正常化の『共同声明』に明白。日本は『台湾が中国の一部であるという中国の主張を理解し尊重する』と言ったが、法的に中国の主張を承認していない。アメリカは一九七九年の米中共同声明で『中国の主張についてまあ聞いておく』と言った。少なくとも中身について合意したというのではない。

日本政府は、『放棄した以上台湾が何処に所属するかは言いません』という事を国会で答弁している。北京は、『台湾は中国の一部』、国民党は『日本は日華平和条約に基づいて台湾を中華民国に返還した』、台湾独立派は『台湾の地位は未定。戦後蒋介石が来たのは法的根拠なし』という主張。私の後任の交流協会の齋藤正樹代表の発言は独立派の立場。彼の発言に民進党支持者が喜び。交流協会に花束を持って来た。

アメリカの頭越し外交への反発が強かったことが日中復交を急ぎ過ぎた原因。アメリカはもう少し日本に丁寧に話をすべきだった」。

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