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2012年10月25日 (木)

「イラン・エネルギーと中東の地政学」と題する講演会における登壇者の発言

笹川平和財団主催「イラン・エネルギーと中東の地政学」と題する講演会における登壇者の発言。

ケイハーン・バルゼギャール氏(イラン中東戦略研究所長)「アラブの春によってアラブの勢力均衡は複雑になった。ムスリム同胞団がエジプトの政治で新しい権力を握っている。

エジプトは、サウジアラビアやアメリカとの友好関係が必要。イラン・トルコとも良好な関係を必要としている。中露とも然り。エジプト大統領は忙しい。トルコは指導的役割を果たそうとしている。ソフトパワーで政治的立場を取ろうとしている。サウジアラビアはアラブの春がサウジの国内政治に介入してくることを阻止している。イランは地域での役割の強化を目指している。エジプトと新たな戦略的同盟関係を作ろうとしている。外国勢力の介入を恐れている。イスラエルは生き残りの問題。イスラエルの国家安保はアラブの春によって脅かされている。『キャンプデービットの合意』の中止をエジプトが行うのではないかと恐れている。アメリカは自らの影響力行使を望んでいる。ロシアは活発な役割を果たしている。アラブの春以前は、国家が中心的役割を果たしていたが、今は変化している。勢力の均衡が難しくなっている。イランは地域での役割を拡大しようとしている。イランとロシアは地政学的に新しい協力関係・同盟関係を構築して、アメリカに対抗し抑え込もうとしている。イスラエルによるイランの核施設攻撃の可能性は低い。国内の強硬派向けのもの。核問題がアメリカとイランが戦略的協議を開始するきっかけとなる。イランは原則を維持すべし。ウランの濃縮を止めることはできない。イランの国内政治の原則は変わらない。日本は優れたテクノロジーを持つ國。イランとアメリカの仲介の役割を果たしてもらいたい。アメリカはアフガンで失敗した。中東の平和のためにアメリカは慎重であらねばならない」。

アリー・ビニアーズ氏(イラン政治国際問題研究所国際経済エネルギー研究グループ長)「嵐のような状況になったら、何が何に対して何をやっているか分からなくなる。我々は心理によって影響を受ける。西南アジア(中東)はクロスロード(交差点・十字路)が複数ある。中東は取り残された地域と言われた。イランは西南アジアの中心に位置している。クロスロードにイランは位置している。多くの人がイランに期待している。イスラムは全ての栄光を神に仰ぐ。イスラムの人間のものの考え方に敵意を持つという事は存在しない。イスラムの側に敵意は無い。イランは近代国家になりたい。かつてイランのシャーが『イランも核兵器を持つ』と言ったら、フランスが断交した。アメリカもイランも寛容な国。攻撃などしない。イランの歴史を見よ。イスラエルはユダヤ国家。六十年間危機に対応してきた歴史を持つ。その中に虜になっている」。

宮田律氏(現代イスラム研究センター理事長)「イランがアメリカとの関係をどう構築するかが問題。アメリカとイスラエルのイランによる核兵器開発への疑念をどう晴らすかが問題。イデオロギー外交が現実的利益を奪っている。イランとアメリカの雪解けはあるのか。イランは反米とイスラエルの解体を唱えている。イランが反米を唱えると、アメリカは軍事力を強化する。経済制裁は相当効果があり、インフレになっている。アメリカとの融和が緊急の課題。イランの側が譲歩すべきではないか」。

中西久枝氏(同志社大学教授)「イデオロギーと地政学が錯綜している」。

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