« 千駄木庵日乗九月二十一日 | トップページ | 千駄木庵日乗九月二十二日 »

2012年9月22日 (土)

愛國心について

わが國における愛國心とは、時代を無視した頑なな排外思想ではない。吉田松陰をはじめ多くの維新の先人たちは世界の状況・時代の趨勢を正しく把握しやうとしてゐた。松陰は敵たるアメリカを認識せんとしてアメリカ渡航を實行しやうとした。吉田松陰が安政三年三月二十七日夜、金子重輔と一緒に下田来泊のペリーの米艦にて米國に渡航せんとしたことは、攘夷とは排外・鎖國を専らとするのではなく、日本が外國の支配下に入ることを拒み、独立を維持するために、外國の進歩した文物を學ぶことを要するといふ開明的な考へ方であった。維新後の開國政策の下地はこの頃からあった。古来、わが國が外國文化・文明を柔軟に包摂して来たのは、日本民族の根底に強靭なる傳統信仰があったからである。

今日わが國は、政治の混乱・経済の停滞・道義の低下・外圧の危機が顕著になってゐる。それは明治維新前夜よりも深刻な状況である。そして人々の心の中に不安と空虚感が広まっている。これを克服するためには、日本民族としての主體性・帰属意識を回復する以外に無い。今こそ愛国心が勃興すべき時である。

愛国心とは、将来へ向けて自國・自民族が独立を維持するための精神であって決して回顧的なものではない。また、決して不潔なものでも、手垢にまみれたものでも、危険なものでもない。これからの日本のために欠くべからざるものである。

|

« 千駄木庵日乗九月二十一日 | トップページ | 千駄木庵日乗九月二十二日 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121949/55714152

この記事へのトラックバック一覧です: 愛國心について:

« 千駄木庵日乗九月二十一日 | トップページ | 千駄木庵日乗九月二十二日 »