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2012年8月24日 (金)

千駄木庵日乗八月二十三日

午前は、母のお世話。

午後、日本橋室町の三井記念美術館にて開催中の「日本美術デザイン大辞展」を参観。

この展覧会は、「古美術の用語を実際の美術品を見ながら学ぶ試み」として開かれた。「誰が袖」「色絵」「鱗文」「雲英摺」「饕餮文」「染織品」など様々な用語に関連する作品が展示されていた。「唐獅子牡丹蒔絵硯箱」「大津絵 鬼の念仏」「瑞芝焼登龍門図花生」「誰が袖屏風」「唐物肩衝茶入」「雲龍図」「酒呑童子絵巻」「郭子儀祝賀図」などを観る。

「大津絵 鬼の念仏」には「善悪不二 本来一如 不二之性 鬼神即佛」という本覚思想に基づく禅語が書かれていた。本覚思想とは、日本伝統信仰に融合した仏教思想で、天地自然に仏が宿っている、というよりも天地自然は佛の命そのものであるという信仰である。

「誰が袖屏風」とは、衣桁(いこう)に掛けた豪華な贅を尽くした美しい小袖を、金屏風に描いたもの。

「古今和歌集」巻一の「色よりも 香こそあはれと おもほゆれ 誰が袖ふれし 宿の梅ぞも」(我が家の庭の花は色よりも香りこそいいなあと思われる。誰の着物の袖がふれてその移り香がこの梅の花にのこしたのだろう、という意)とい詠み人知らずの歌がその由来とされている。

平安時代から、着物に香を焚きしめる風習があった。時代が下がると小さな匂い袋を懐中にしのばせるようになった。その匂い袋のことを「誰が袖」と呼んだという。

日本美術のみやび、繊細さ、制作技術の精巧さ、そして美しさを実感した。

帰宅後は、『政治文化情報』発送準備、原稿執筆など。

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