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2012年7月14日 (土)

『三島由紀夫研究会公開講座』における富岡幸一郎関東学院教授の講演内容・その二

宮中歌会始で天皇御製と国民の歌が讀みあげられることは大きな意味を持つ。菅さんは被災者に『もう帰るんですか』と言われた。天皇陛下が来られた時と全然違う。大島に行かれた時、初めて膝をつかれて被災者と語られた。昭和天皇にはなかったこと。民の前で膝をつくのは今の陛下が初めて。感動があった。

自民党の改憲案は、自衛隊を国防軍として最高指揮官は総理大臣にする。しかし、天皇と国防軍のあり方をもう少し突っ込んで考えるべし。天皇が軍に対して栄誉を与えることはできるはずだと三島は言っている。国事行為の七番目に『栄典を授与すること』と書かれている。文化勲章だけではなく、国防軍に対して栄誉を与えるようにすべきである。国のために命を賭けて尽すというパブリックマインド持つ国軍に対し天皇が栄典を授与するのは非常に大事。天皇から国防軍が栄誉を受けるのは本当に大事。シビリアンコントロールの中で、天皇は軍への栄誉大権を持つべし。そういう輪郭を表わすべき文言を憲法に入れるべし。

昭和四十一年は三島にとって大変な転機。死への疾走を開始する。『英霊の声』には、神であらせられるべき時に神ではなかったことへの呪詛の意味がある。磯部浅一に非常に関心を持つ。三島の天皇観は、多神教・汎神論的風土の日本で極めて一神教的天皇観である。日本の神観は一神教的な超越者としての神ではない。三島の神観・天皇観は極めて独自で異質。

三島はサルバドール・ダリの磔刑のキリストを高く評価。古代ギリシアの美が大好き。キリスト教がギリシアの美を突き崩してしまった」。

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