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2012年7月28日 (土)

この頃詠みし歌

そのかみに青空の下で起こりたる大いなる義挙昨日のごとし

「古賀さんが中にゐる」と泣き顔で我に訴へし乙女よ何処

食すことなくなりしもの二つあり蝗の佃煮 田螺の塩茹で

沈黙は金なりと言へど黙し難きわが唇を如何にすべきか

医師と病院信じ難くもなりにけりこの数年の体験の末

いざとなると責任を他に転嫁する医師の言葉は許せざるなり

信じゐし弁護士に裏切られしより心悲しくなりにけるかも

炎天下飛鳥山にぞ来たりけり澁澤榮一の偉業を偲び(飛鳥山澁澤史料館参観)

近代日本建設の歴史そのままの道を歩みし青淵を偲ぶ()

空襲によりて建物漢籍が灰燼に帰すと聞きて悲しき()

部屋の中にわが聲響く 聞く人の心にはいかに響きゐるらむ

山門で人待ちをれば住職が位牌を抱へ帰り来たれり

花束を買ひ来て墓に供へればご先祖の御霊も華やぐ如し

色とりどりの花供へられ華やげる墓地に来たれり梅雨の晴れ間に

丘の上のみ寺の墓にわが父はみ祖(おや)らと共に永久に眠らむ

少子化で閉校する学校多しといふ すし詰め教室ははるかなる過去

のぼり行く坂道の上のわが母校今も変わらずあるが嬉しき

ニャオニャオと人を恐れず猫は行く巷の裏道炎天の下

青草が炎天の下に繁茂して命の強さを誇るが如し

小さき虫わが部屋の入り来て飛び廻るはかなき命を燃やす如くに

太りたる理髪師に髪を刈られつつ安堵の思ひに身は軽くなる

生きてゐる証しとぞ思ふ刈られたるわれの髪の毛足下に散り

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