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2012年6月26日 (火)

『日米同盟』は大切だが、アメリカの残虐性を忘却してはならない

先日参観した東京芸術大学美術館に『米墨戦争 記挿図』(カール・ネベル作)が展示されていた。これは、日本に開国を迫るためにペリーが持ってきた絵である。アメリカがメキシコを軍事的に屈服させたことを主題とする絵画で、メキシコがアメリカに降伏する場面か描かれていた。ペリーがアメリカの軍事力をわが国に示すためにこういう絵を幕府に贈ったのだ。「黒船来航」はまさに、日本を屈服させんとする砲艦外交だったのである。「日米修好」などと喜んでいい話ではない。

二〇〇一年九月十一日に、同時多発テロが起こった直後、当時のブッシュ大統領は「アメリカに攻撃を加えた國で殲滅されなかった國はない」という意味のことを言った。わが國を念頭に置いて言ったのであろう。わが國の真珠湾攻撃は軍事施設に限られていたし、多数の民間人を道連れにはしなかった。それでもアメリカは、「リメンバー・パールハーバー」を合い言葉としてわが國へのすさまじい報復攻撃を開始した。広島・長崎に原爆を落とされ、全國主要都市が焼夷弾・爆弾攻撃にさらされて殆ど焦土と化し、無数の罪の無い一般國民が爆殺され焼き殺された。その残虐さ凄惨さと犠牲者の数はイスラム過激派のテロ攻撃の比ではない。

倉前盛通氏著『艶の発想』によれば、わが国に対する原爆投下の際、アメリカのトルーマン大統領は「早く投下しなければ、原子爆弾が都市住民にどんな被害を与えるか、テストする機会を逸する」と言ったという。これは米軍部の考えでもあったという。

アメリカは、わが国への原爆投下・無差別の焼夷弾・爆弾攻撃についての反省と謝罪は全くしていない。アメリカは、文明の国、自由と民主主義の国と言われるが、果たしてどうか。そもそも文明とは何か。自由と民主主義とは何か。反米感情を煽るわけではない。また、今日の情勢を考えると、日米同盟は大事である。しかし、アメリカの身勝手さ、独善性、残虐さは忘れてはならない。

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