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2012年2月29日 (水)

この頃詠みし歌

朝晩に父の遺影を拝みつつ安らかな眠りをただ祈るなり

凛として生きよとの声がわが内より聞こえ来るなる一人居の部屋

ひたぶるに生き行かむかな これの世に生を受けたることをうべなひ

棟方志功の命の力ほとばしる大き版画を見つめつつをり(『棟方志功・幻の肉筆画展』参観)

ふくよかなみ面と慈しみ深き眼の菩薩の像は志功描きし()

若き友の熱き言葉を聞きにつつ吾も昔に帰る心地す

台湾のことを友と語り合ひ五時間といふ時を過ごせり

裸木は間もなく命蘇り春の若芽が燃え出づるらむ

新しきマンションが次々と建ち続く 不景気といふに不思議なるかな

情けなき閣僚の答弁にあきれ果てテレビ中継のスイッチを切る

手を合はせ天地の神に祈る時 わが身に強き力みなぎる

わが祈り深くあるべし これの世を強く生き行く力なりせば

寒さ厳しき夜の道歩めばすれ違ふ人々は葬式の帰りなるらし

筆持ちておのが思ひを歌ふこと 魂(たま)の安らぎとなりてうれしき

歌を詠み一日のけじめとなすことをうべなひたまへ天地の神

若き日に共に学びし人の短歌 読みて懐かし逢ふすべなくも

心昂ぶり筆を握ればそのままに歌となるべし敷島の道

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