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2011年12月 5日 (月)

天皇及び日本國體とナショナリズム

 「民族」とは、人間の先天的な身体の特色によって分類される人種を基礎とすると共に、人々が歴史的・後天的に言語・地域・生活・文化・信仰・心理の共通性を基礎として伝統を育み鞏固な歴史的存在意識を持った運命共同体意識に基づいて結合された精神的文化的信仰的共同体である。

 宗教・信仰は、民族精神の最も端的な表現である。わが國の信仰精神・宗教精神の基本は、自然信仰と祖霊信仰である。わが國において太陽神という自然神への信仰と祖霊信仰は、太陽神であると共に皇室の御祖先神たる天照大神への信仰において一体となっている。そしてその祭り主が天皇であらせられるので、わが國の信仰精神は天皇への尊崇の精神によって統合され体現されている。したがって、日本民族の天皇尊崇の念が日本民族としての独自性の原点である。日本民族の信仰・文化・伝統を体現されるお方が天皇である。わが國において、民族的一体感・國民的同一性の中心は天皇以外にあり得ない。そしてわが國伝統信仰は、一神教ではないから、基本的に包容力があり排他的はではない。

 「ナショナリズム」とは、一つの民族が他の民族の支配を排除して、自身の國家の独立を回復あるいは維持しようとする國民的規模の思想及び行動である。わが國には、対外的危機感が伝統精神の復活・回帰の熱望を呼び覚まして来た歴史がある。民族主義・愛國心・ナショナリズムと歴史意識と不離一体である。現代日本もそうした時期である。

 「天皇中心の國體」とは、神話の世界以来の信仰に基づき一系の血統と道統を保持し継承される天皇による國家統治ということである。そして天皇の國家統治は、権力・武力による人民支配ではなく、祭祀主としての宗教的権威による統治(統べ治める)ということである。それは信仰共同体國家たる日本独特の國柄である。

天皇國日本の倫理・生活伝統・信仰精神そしてそれに基づく國柄を総称して「國體」という。「天皇中心の國體」はわが國の伝統の根幹である。日本民族の歴史を我々一人一人の精神の中で甦らせて、自己の倫理観・道義感の基本に置くことによって日本民族の意識・ナショナリズムが形成される。

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