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2011年12月 3日 (土)

この頃詠みし歌

先帝陛下慈愛の御心満ち満つる皇居の林を一人歩むも(皇居東御苑)

林間を歩み行きたり緑一色の視界となりて心清(すが)しも()

ベランダより見下ろす街路に登校の子供らの列楽しげに見ゆ

晩秋の朝日に照らされかがよへる日暮里諏方台の木々美しき

急激に色づきにける丘の木々遠く眺める晩秋の朝

友どちの贈りくれたる柿の実の甘く柔らかきを食す喜び

銀杏の薄き緑の実を食す晩秋の夜の酒うまかりき

その昔富久町で出会ひたる台独の闘士は天に昇れり

日本と台湾の絆は固くして王育徳黄昭堂の御霊尊し

秋晴れの空に真白き雲浮かび さやかなるかも生きてある時

飼ひ主の墓より離れぬ犬のことテレビで見ては心潤ふ

葡萄の実一つ一つを千切りつつ母と食せる朝の食卓

昇り来し太陽仰ぎ柏手を打ちて喜ぶ朝々のならひ

天空に浮かぶ満月これの世に何がありても煌々と照る

御民われ一人し祈る秋の夜 すめらみことの萬寿無窮を

山部赤人吉野を讃へる歌を読み心のどかにいにしへを偲ぶ

聞こえ来る音何もなき夜の更けにペンの音のみさらさらと鳴る

柔らかき物言ひで語る噺家は毒舌家といふ仮面つけゐし

根津の街で時々会ひて語らひし噺家はこの世を去りてさみしも

根津の街に秋の夜の雨降り出しぬこの世を去りし噺家を惜しみ

自転車がフルスピードで走り行く道歩みつつ怒り湧き来る

炎の絵見つめてをればわが内の炎も燃え立つ思ひするなり(速水御舟『炎舞』)

寒くなりし夜をいそいそ行くところカウンター席の焼き鳥屋なり

急勾配の階段の上に駅はある太りたる身で昇らねばならぬ

乳母車に乗りしみどり子の清らけき瞳を見れば心なごめり

幼子の如くになれば天国に入ること叶なふと言ふを信ぜむ

苦しみを訴へる眼を我を向ける父に真向かふ時の切なさ

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