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2011年11月 1日 (火)

この頃詠みし歌

花屋さんが届けくれたるお榊を神棚に供へ柏手を打つ

開戦七十年この秋の夜を瀬島龍三の大東亜戦争論読みて過ごせり

秋の日に照らされ光るスカイツリー遠く眺めて深呼吸する

断末魔のカダフィの顔を流しゐるテレビニュースを我は厭へり

殺されし独裁者の顔を映し出すテレビを見つつ心陰鬱

見上げたる古き山門 長久山本行寺とあり 日暮しの里

日の暮れる里といふ名の町に来て秋の夕暮れの静けさに立つ

蕎麦を食し店を出づれば日は暮れて人らいそいそ駅へ急げり

西方の雲は紅にかがよへり遥かなる浄土を恋ふる我かな

西空の入り日は朱色に燃ゆるなり高層ビルは墓標のごとし

ガラス戸の向かふの景色は何時も同じされど愛しき千駄木の町

茶房にて美しき乙女と出逢ひたり幻のごとく去りゆきにけり

再びは逢ふことのなき乙女子の美しき面は今は幻

光明の照り輝ける道を行き たどり着く先は神の御國か

静かなる林の中を歩みゆき先帝陛下を偲びまつれり(皇居東御苑)

意識薄く時々苦しき咳をする父の傍らに座す切なさよ

薄目開け我が来たれるを喜びたまふ父の額に手を当て祈る

薄目開け我と認めてかすかにも安らぎの顔を見せたまふ父

苦しめる父の体をさすりつつただ祈るよりなすすべはなし

ディズニーの映画を父と共に見し遠き日のことを思ひ出しをり

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