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2011年10月 5日 (水)

この頃詠みし歌

騒がしき街歩み来て菩提寺の墓苑の中に立ちてやすらふ

天地(あめつち)の初発(はじめ)の時の混沌を思ひつつ彼方の雲を眺むる

西空は夕茜して新宿の高層ビル群シルエットとなる

ベランダに立ちて歌へるカンツォーネ千駄木の町に響きわたれり

お彼岸の中日の空の夕茜 はるかに遠き浄土を思ふ

大嵐吹き荒ぶ街を急ぎ行き母の待つ家に帰り着きたり

疲れたる身を横たへて眠りゐし時に嵐は過ぎ去りにけり

荒びゐし嵐の後の夜の空 穢れし空気は清められたり

嵐去りし夜更けの空に月浮かび煌煌として冴えかへるなり

父上はやさしく我を気遣ひぬベッドに伏して苦しみたまふに

わが祈り深くありせば わが願ひ叶へたまへよ天地(あめつち)の神

公園の緑美し そのかみの友の姿は今は見えねど

半月の浮かぶ夜空を仰げども鎮まり難きわが憤怒かも

楽器といふものに親しみし若き日の思ひ出の曲は『禁じられた遊び』

過ぎ去りし時は戻らず とことはに生きゐる人は一人(いちにん)もなし

朝毎に牛乳を飲むがならひにて今日の活力新たなるかも

すこやけき姿の老人とすれ違ひ父を思ひて心さみしも

古きビルに友ら集ひて憲法を論じゐるなり秋浅き日に

大企業の山荘ばかりが目につきぬ箱根の山をバスで登れは

中河与一竹中労が住みてゐし箱根の山に今日来たるかも

静かなる山のいで湯に朝早く身を清めつつ青空仰ぐ

箱根なる山ふところの美術館 レオナールフジタの裸婦像を見る

フジタ描きし子供の顔に笑顔なし祖国を捨てし悲しみゆゑか

いらついてはならぬと自らに言ひ聞かせ燃ゆるがごとき夕雲をみる

日々(にちにち)を生き来て今日も奮ひ立つ吾の心ぞ朝日仰ぎて

奮ひ立つ我の心かとこしへに我をまもらす天地(あめつち)の神

天照らす神の御稜威にまもられてわが日の本は永久に栄えむ

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