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2011年7月15日 (金)

祭祀と国難打開

 わが国の伝統精神における最も大切な行事は祭祀である。「祭祀」とは神に奉仕し、神の御前において自己を無にして神の御心に従い奉ることである。また、「祭祀」は、自然と人の命を拝み、自然と人の命を大切にする精神の実践である。つまり人と自然の本来の姿を回復する行事が祭りである。

 わが国民が祭りが好きであるということは、日本人が本来明るい精神を持っているということである。厭世的でもなければ逃避的でもないというのがわが国民性である。いかなる困難も罪穢も神を祭ることによってこれを打開し祓い清めることができる信じ続けてきている。この「祭祀」の精神が、自然を破壊し人の命を軽んずる現代の状況を救済し打開する原理となる。

今日、自然破壊が人間の心を荒廃せしめる大きな原因になっている。わが国の自然を大切にする心=自然保護の精神は、歴史的にも文化的にも『神社の森』『鎮守の森』がその原点である。わが民族の祖先は、古代から神々の鎮まる緑豊かな『神社の森』『鎮守の森』を大切に護って来た。『鎮守の森』が自然保護の原点と言って良い。 

鎮守の森には、神が天降り、神の霊が宿ってると信じて来た。鎮守の森ばかりではない。ふるさとの山や海に神や精霊が生きていると信じてきた。さらに、海の彼方にも理想の国・麗しい国があると信じた。それが龍宮信仰である。海は創造の本源世界として崇められた。

我が国伝統信仰すなわち神道は、自然の中に生きる神の命と人間の命とが一體となって結ばれる信仰である。それと共に、自分たちの祖先の霊を崇め感謝し奉る信仰である。これを「敬神崇祖」という。

 

日本伝統信仰即ち神道は、自然の命と祖先の霊を崇める精神がその根幹であり全てである。それは日本民族の実際生活から生まれて来た信仰なのである。今日の国難打開は、祭祀の精神の復興がその原基である。

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