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2011年5月 2日 (月)

「大日本者神國也」

 

 日本國の本質は、祭り主・天皇を中心にした國民の信仰的・精神的共同體である。農耕生産の共同生活を営む人々の祭祀がその中核である。祭り主である天皇の祭祀が及ぶ範囲が広がって行って生成された國である。これを『日本神話』は「神が日本國を生みたもうた」と表現した。

北畠親房公はその著『神皇正統記』において「大日本者神國也。天祖ハジメテ基ヲヒラキ、日神ナガク統ヲ傳給フ。我國ノミ此事アリ。異朝ニハ其タグヒナシ。此故ニ神國ト云也」と示されてゐる。

東日本大震災は、地震と大津波といふ大自然の脅威と原発事故といふ科学技術に脅威とが同時にわが国に襲いかかってきた。日本のみならず今日の人類の危機的状況は相当深刻である。現代社会は精神的にも物質的にも大きな困難に直面してゐる。各地で民族紛争・宗教紛争が起こり、資源が枯渇し、自然破壊が進み、人類は困難な道を歩んでゐる。

現代文明・文化は西洋文化・文明が主流となってゐる。現代文明とは、「科学の論理によって技術革新を行ふやうになった文明」と定義されてゐる。それは、産業革命以来機械技術の発達を促し、経済至上・物質的繁栄至上の社会を作り出した。

ところが、現代文明は、核戦争の危機・自然破壊・人心の荒廃・経済の破綻そして今回の原発事故を見ても明らかな如く、既に頂点を越えて没落の時期に差しかかってゐるやうである。

今日の混迷を打開するためには、これまでの先進諸国の〈近代合理主義〉を根底に置いた科学技術・物質文明に偏した考へ方を改めて、人間の精神性の復活が大事だと思ふ。物質文明及び経済至上主義の行きづまりによる今日の混迷を打開するためには、正しき「宗教精神」への回帰が大切である。

国難を契機として「日本は天皇を祭祀主と仰ぐ神の国である」という國體精神が復興し、有史以来未曽有の変革を成し遂げたのが明治維新である。平成の国難も、同じ原理によって打開できると確信する。

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