« 千駄木庵日乗五月十日 | トップページ | 千駄木庵日乗五月十一日 »

2011年5月11日 (水)

国学運動について

十九世紀後半当時の世界情勢を見ると、東アジアは、西洋列強・白色人種による侵略支配の危機に瀕していた。そしてそれに抗して、アジア各地において民族独立運動・植民地化への抵抗運動が起こっていた。そうした状況下にあって、アジア諸地域において、民族の覚醒を促す思想運動が起こっていた。

日本も勿論その例外ではなく、日本の国の歴史を探求し、日本独自の思想・信仰を進化させんとする運動が起こったのである。それが近世国学運動の思想である。

 

国学運動は決して偏狭な排外主義や、単なる時間的過去への郷愁の思想ではなく、世界情勢に対してかなり積極的に目を開き、それに呼応した運動であった。キリスト教や、欧米の歴史や現状についてもかなり詳しく研究し、海外の政治情勢についても情報収集につとめたうえでの学問であり思想運動であった。

国学運動の底流にあったのは、日本をこのままにしておいたら、先人たちや祖先に対して申しわけない、相済まないといふ悲憤慷慨の思いであった。危機的状況を迎えんとしてゐた。日本に対して、このままではいけない、何とかしなければならないといふ精神が国学運動を起こしたのである。国学は幕末期の日本に対する悲憤慷慨の学問と言ってもいい。今日の日本もまさに危機を迎えている。国学の精神を学び直す必要に迫られている。

|

« 千駄木庵日乗五月十日 | トップページ | 千駄木庵日乗五月十一日 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121949/51638495

この記事へのトラックバック一覧です: 国学運動について:

« 千駄木庵日乗五月十日 | トップページ | 千駄木庵日乗五月十一日 »