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2011年3月 1日 (火)

継体天皇の『詔』を拝したてまつりて

今、『日本書紀』を読んでいる。その「巻十七」に次のようなことが記されている。

《継体天皇元年(丁亥五〇七)》「三月の庚申(かのえねさる)の朔に詔して曰く。『神祗不可乏主。宇宙不可無君。天生黎庶。樹以元首、使司助養。令全性命。』(神々をお祭りするには、祭祀主がなくてはならず、天下を治めるには君主がなくてはならない。天は国民を生み、元首を立てて、その本性と天命とを全くさせている。)

継体天皇は『詔』において、上御一人・日本天皇のご使命は、日本国の祭祀主であらせられると共に、天下を統治されるお方であらせられること、そして、天の神が日本国民を生みたまい、天皇を国の中心に立て、日本国民の本性と天から与えられた使命とを全うさせているということを示されたのである。この「詔」には、日本国は、天皇を祭祀主・統治者と仰ぐ祭祀国家であるという「祭政一致の日本國體」、そして日本国民はひとしく神の子であるということが端的に示されている。わが国における「元首」とは、決して権力機構の最高権力者(英語で言うと、ヘッド・オブ・ステイト)ではない。祭祀主・統治者即ちスメラミコトの御事である。

さらに『日本書紀』には次のようなことが記されている。

《継体天皇元年(丁亥五〇七)》「三月戊辰(つちのえたつ・九日)に、詔して曰く。『朕聞。土有当年而不耕者。則天下或受其飢矣。女有当年而不績者。天下或受其寒矣。故帝王躬耕而勧農業。后妃親蚕而勉桑序。』(男が耕作をしないと、その年は天下が飢饉に陥ることがあり、女が糸を紡がないと、その年は天下が寒さに震えることがある。それ故、帝王自ら耕作を行って人々に農業を勧め、后妃は自ら養蚕を行って人々にそれを勧めさせると聞いている。)

継体天皇は『詔』において、天皇・皇后が御自ら、耕作と養蚕にお励みになり、日本国の豊穣を祈られるということを示されたのである。この尊い皇室の伝統は、今上天皇・皇后にも継承せられている。まことに有難き限りである。このような國體・国柄はまさに万邦無比である。

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