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2011年3月 5日 (土)

弥生美術館参観

弥生美術館で開催中の『百花繚乱! 挿絵の黄金時代展
 ~懐かしき昭和2030年代の挿絵画家たち~』展
は、「挿絵がなければ雑誌が成り立たない-そんな百花繚乱の賑わいを見せた昭和20年代から30年代の「挿絵黄金時代」をご紹介いたします。敗戦後、日本が復興し急成長していく中、マスメディアも活況を取り戻し、新聞・雑誌の種類や部数が急激に増加していきました。それはそのまま多くの小説家や挿絵画家が活躍する舞台となり、昭和初期の『挿絵黄金時代』以来、再び挿絵の黄金時代がやってきたのです。本展では、挿絵界の双璧とされた岩田専太郎と志村立美を中心に、この時期活躍した挿絵画家・漫画家総勢約250人とその作品を一挙にご紹介いたします。」との趣旨(案内書)で開催された。
 

いわゆるカストリ雑誌、大衆娯楽雑誌、新聞連載小説、少年雑誌の絵物語、少女雑誌や付録、子ども向け雑誌、絵本、週刊誌などに描かれた挿絵が展示されていた。

歌舞伎にも登場する「延命院日当」という連載小説に描かれた岩田専太郎の絵が印象に残った。というのは、延命院という寺は、日暮里に実在する寺院で、小生も時々その前を通るからである。日蓮宗の寺院で、江戸時代、そこの住職が大奥の女性をたぶらかし処罰された事件が劇化され、歌舞伎で演じられた。私は実川延若が主人公の日当という僧侶を演じた歌舞伎を見たことがある。延命院は、上野戦争で彰義隊が立てこもったため、新政府軍の攻撃を受け、その弾痕が今も残っている経王寺というお寺にすぐ隣にある。今は、静かなたたずまいを見せている。

岩田専太郎は、伊東深水の弟子で、永井荷風・吉川英治・川口松太郎などの小説の挿絵を多く描いた昭和を代表する挿絵画家である。

このほか、武内つなよしの「赤胴鈴之介」、横山光輝の「鉄人二十八号」といった漫画作品も展示された。この二人の作品は小生もよく見た。

弥生美術館は、東京大学弥生門のすぐ前にあり、高畠華宵・竹下夢二の作品を多く展示している。規模は小さいが良い美術館である。

弥生町は、弥生式土器が最初に発見されたところである。サトウ・ハチローが住んでいた。法律家の団藤重光氏も住んでおられる。

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