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2011年2月 9日 (水)

「今即神代」「高天原を地上へ」の信仰精神

「神代の物語と人皇第一代神武天皇以後の物語との間には、記・紀の記述には明示されていない、見えない境界の一線が引かれてある。」と主張する学者がいるが、私には納得できない。

皇統の荘厳な始祖伝承と歴代天皇の系譜は絶対に切り離すことはできない。今上天皇の神聖性の根源は天照大御神に発し、天地生成の神々に至り、さらに混沌たる未分の天地からなりました根源の神に遡る。造化三神→伊邪那美命・伊邪那美命→天照大御神→邇邇藝命→神武天皇→歴代天皇、といふ神聖なる霊的系譜(神統・万世一系の皇統)を正しく認識し開顕しなければならない。

「今即神代」「高天原を地上へ」といふ信仰精神が、天皇及び國體の尊厳性の根本である。故に、神代からの神統・皇統を継承されるお方が神武天皇なのである。一線は引きようもないし、一線を引くということは、神話の否定につながる。

またその学者は、「神話の世界は人間の歴史世界の時間尺度を以て計るべきではない。そもそも次元が違ふ」と主張している。

しかし、「神話の精神」に基づかずに「天皇の神聖性」「皇位継承」を論ずることはできない。「神話の世界」こそが、天皇の神聖性と皇位の無窮性の根源である。『萬葉集』の天皇讃歌・国土讃歌には「今即神代」「高天原を地上へ」の信仰精神に満ち溢れている。神代と人皇初代以後の時代との間に一線など全く引かれていない。また「一線」を引かないことが、日本の伝統信仰なのである。

わが國は今日においても、神話の世界のままに、天の神の祭り主の神聖なる御資格を受け継ぎ給う天皇を、現実の國家元首と仰ぎ、國家と民族の統一の中心として仰いでいる。日本國は太古以来の傳統を保持する世界で最も保守的な國でありながら、激しい変革を繰り返して来た國である。その不動の核が神聖君主日本天皇である。わが國體が萬邦無比とされる所以である。

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