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2011年2月21日 (月)

「新しい憲法を作る研究会」で議論されたこと

二月十六日、衆院第一議員会館で行われた『新しい憲法を作る研究会』で、印象に残った発言を記す。

             ○

塚本三郎氏「昭和五十三年七月、当時の栗栖弘臣幕僚会議議長は、マスコミの質問に答えて、『国土・国民を守る使命がある。現行の「自衛隊法」には穴があり、奇襲侵略を受けた場合、首相防衛出動命令が出るまで動けない。第一線部隊指揮官が超法規的行動に出ることはあり得る』と発言し、時の防衛庁長官金丸信に解任された。春日委員長は、栗栖氏を参院東京地方区の候補者にした。火事場泥棒のロシア、空き巣狙いの中国が、北から南から攻めてきている。改憲のために闘おう。」。

小林正元参院議員「菅は『暴挙』と言ったが、犬の遠吠え。七九・八%が菅内閣の外交を評価していない。外交で完全に膝を屈した。普天間基地問題についての菅内閣の対応も七三%が評価していない。資源・エネルギー・食糧の争奪戦が二十一世紀に始まる。そういう状況で国をいかにして守るのか。日本は世界で六番目の領海の広さを持つ。中国がそれを狙って来ている。自衛のためにあらゆる措置を講ずべし。『自衛隊法』を改正して迎え撃つ。来年が危ない。六月二七日に大陸・香港・マカオ・台湾の船が一千隻尖閣に攻め寄せる。」

高乗正臣平成国際大学教授「仙谷由人氏は、自衛隊を暴力装置と言った。そういう認識で国防を語るのが今の政権。『現行憲法』九条を解釈する限り、自衛隊は違憲であるということを議論の出発点にすべし。宮沢俊義氏は『日本は、自衛権を持つが、その発動としても戦争を行うことは許されない。自衛権は戦力・武力の行使を伴わない方法によってのみ発動を許される』と論じた。この説を勉強しない限り、東大を卒業出来ないし、司法試験も合格しない。宮沢俊義氏を中心にした日本の公法学会は左傾した。保守派の憲法学者の殆どが自衛隊合憲論。私は違憲論の立場。非武装中立論の社会党の委員長だった村山富市氏は豹変し、『必要最小限の実力は違憲ではない』と述べた。村山氏は自衛隊を観閲した。憲法は規範である。姑息な解釈はやめよう。欺瞞的な憲法解釈のツケは大きい。七五から八〇%の学者が自衛隊違憲説をとっている。武力なき自衛権があり得るかどうかは中学生レベルでもわかる。全世界が建前上は『自衛のための戦力』と言っている。戦力とは、単独で外敵と戦える物的力のこと。武力なき自衛権論は説得力を喪失した。自衛戦力合憲論も無理。第九条は異常な条文。政府は、これまでのような姑息で欺瞞的な解釈改憲をやめ、憲法改正を堂々と問いかけるべきだ。村山富市や菅直人のために自衛隊は忠誠を尽くせるのか。国益と政府益とは異なる。連綿と続いてきた共同体としての國=ネーションと、政府=ステイト・ガバメントとは異なる。自衛隊・警察・消防は政府のために命をかけるのではない。将来の憲法は、まず日本の国柄をしっかりと踏まえた上で考えるべし。憲法は、国柄と国民の生命・自由・財産を守るために存在する。」

小生の「『現行憲法』下で戦争が起こった場合、宣戦布告は誰が行うのか、そして、理想の憲法では誰が行うのか」という質問に答えて、高乗氏は、「『現行憲法』には緊急事態に関する規定は一切ない。宣戦布告も出来ない。ノー天気な憲法。アメリカは大統領が軍の直接指揮官。日本は、天皇のもとに、議院内閣制がある。天皇は権威の中心。首相は権力の中心。自衛隊の指揮権は首相にあるが、自衛隊の忠誠心の対象は、天皇陛下。天皇は、文化の象徴。権威の象徴として国事行為を行われる。」と答えられた。

清原淳平氏「岸信介氏は、自民と民社の二大政党が一番良いと言っていた。自主憲法制定運動に、竹本孫一・和田耕作・塚本三郎・柳沢錬造という方々がおいで下さった。民主党政権で日米関係がぎくしゃくした。『現行憲法』では、『国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。』という三重の制約がかかっている。九条の改正にとりかかるべきだ。憲法を改正しないと、他国から侮りを受ける。『現行憲法』第九条は、学者の説を全部集めたら、十八通りの解釈がある。そんなに解釈があるのはおかしい。改正せねばならぬ。外国が攻めて来たらどうするのかという規定がない。正当防衛権・緊急避難で戦うしかない。北海道の自衛隊のある師団長は『ソ連が攻めて来たら、我々は命じられなくとも、国民を守るために自分の判断で防戦するしかない。戦って責任を取らなければならないのなら、腹を切るしかない。』と言っていた。九条の解釈には変遷があった。独立した以上、独立国としての解釈をせねばならない。芦田修正で処理するのは限界。」

竹内雄一郎氏「若者の国防意識の欠如は、これまでの憲法解釈のツケが回ってきているから。『君死にたもうことなかれ』『子供を再び戦場に送るな』は感傷的な言葉。」

            ○

『現行占領憲法』は、日本を永遠に戦勝国の属国にしておくために押し付けられた憲法である。だから、国防に関する規定がない。一刻も早く正統憲法を制定すべきである。

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