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2011年1月 8日 (土)

小沢一郎や中井洽の不逞発言が起こる原因は現行憲法にある

『現行占領憲法』について色々調べているのだが、今日読んだ『天皇制の現在』(日本評論社)という本に収録されている横田耕一が書いた「象徴天皇制の憲法論」には、次のようなとんでもないことが書かれている。

「世襲的な天皇制度を置いたことは、日本国憲法の基本原理である国民主権原理を曖昧たらしめ、人権原理とりわけ平等原理を毀損することになった。」

「国民の総意によって設けられた国家の制度が象徴天皇制である。したがって、国民は国民の総意によって、具体的には憲法改正手続きを通して…天皇の地位を変更することができる。もちろん天皇なる制度を一切廃止することも可能である。…このことが明確であれば、主権者たる国民とその被造制度である天皇との上下関係はおのずから明らかとなろう。…国民主権原理を原則とする限り、日本国憲法の制度は、国民→国会→内閣→天皇という序列で構成されていると理解できるのである。…日本国憲法は、国民は天皇を自分たちの上にけっしていただいていはしないのである。」

この論議を天皇制否定論者による偏向した憲法論であるとして否定することは可能である。しかし、『現行占領憲法』には、こうした解釈も可能ならしめる欠陥があるのである。天皇を最下位の序列に置き奉るなどという憲法解釈は、全く噴飯ものである。現実には、天皇は日本国の君主として最高位に君臨されている。しかし、政治家・官僚にこういう悪逆不逞な思想が無意識的に植え付けられている可能性はある。

問題なのは、「国民の総意により憲法を改正すれば天皇制を廃絶できる」という解釈である。日本の国柄と全く相いれない國體破壊思想である「国民主権論」を基本原理とする『現行占領憲法』を素直に読めばそういう解釈になる。現実には、いわゆる「天皇制廃止」を国民が支持することはあり得ない。しかし、そういう解釈が成り立つという事実はまことに危険である。

最近、政治家・権力者の皇室軽視・皇室冒瀆の言動が頻繁に起こってきている原因は、「日本国憲法の制度は、国民→国会→内閣→天皇という序列で構成されている」などという憲法解釈が可能なところにある。「主権者国民の代表であり国権の最高機関を構成する国会議員は、天皇陛下よりも上に地位にある」という考え方が無意識的に植え付けられているのである。何回も書くが、小沢一郎や中井洽の不逞発言が起こる原因は、『現行占領憲法』にあるのである。

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