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2010年10月12日 (火)

『皇室の文庫書陵部の名品展』参観

今日参観した「皇室の文庫(ふみくら)書陵部の名品」展は、「宮内庁書陵部は,戦後の制度改革において,それまで宮内省の図書寮と諸陵寮がそれぞれ担っていた,皇室伝来図書の保管と陵墓の管理を併せ行う組織として設置されました。

書陵部は,鎌倉時代の花園天皇を始めとする歴代天皇の宸筆のほか,奈良時代の仏教典,平安時代以降写し伝えられてきた日本書紀,源氏物語,古今和歌集などの書物,また江戸初期の後水尾天皇の御画像や五箇条御誓文など古代から近世に至るまで皇室に伝えられてきた40万点を超える貴重な図書・文書群を所蔵しています。明治以降,宮内省,宮内府及び宮内庁が作成した,皇室の御活動の記録である5万点余の公文書も保管しています。また,陵墓の調査・考証のため,古い時代の埴輪や勾玉などの考古品も保存しています。

これら代々皇室に伝えられてきた品々は皇室の長い歴史と文化的伝統を体現するものであり,これを後世に伝えるべく大切に保管している書陵部はまさに「皇室の文庫(ふみくら)」であります。

本展覧会は,書陵部が所蔵する図書,公文書,考古品等の中から我が国の歴史と各時代の文化の様相を伝える資料として価値が高いとされている『書陵部の名品』を選び出し,初めてまとまった形で一般に紹介するものです。学校教科書や歴史書などにしばしば引用されており,皆様方も写真などで御覧になったものも多いと思います。はるか古代から今日までの我が国と皇室の歩みに思いを馳せていただければ幸いです。」との趣旨(案内書)で開かれた。

書陵部には、その前身である宮内省図書寮以来、皇室に伝来した図書の永世保存を図ってきたと承る。加えて江戸幕府の紅葉山文庫の図書も合わせて所蔵している。もっとも貴重なのは、御歴代天皇の宸筆・宸翰である。また陵墓から出土された品々も保管されている。今回のそのごくごく一部が展示されたのである。皇室及び宮内庁の所蔵品を拝観できるのはまことに有難いことである。それにしても、もう少し大きな施設であって良いと思う。

日本書紀(平安~鎌倉時代写)、竹取翁并かぐや姫絵巻物(江戸時代作)、勝鬘宝屈(唐・弘道2年(684)頃写)、大般若波羅蜜多経(和銅5年(712)写)、日根野村絵図(正和5年(1316)、花園院宸記(花園天皇宸筆)、伏見天皇御集(伏見天皇宸筆)、後水尾天皇御画像(尾形光琳画)、薩長同盟裏書(木戸家文書 慶応2年(1866)坂本龍馬自筆)、五箇条御誓文(有栖川宮幟仁親王御筆 原本控)、仁徳天皇陵と百舌鳥陵墓参考地の出土品などを拝観。

展示された品々は、国宝級の文物であるが、国宝には指定されていないのが不思議であった。花園天皇は鎌倉幕府滅亡の時期に皇位にあられたので、「花園院宸記」には、当時の不穏な情勢を憂えられた記事、そして親王様方への御教訓が書かれていると承る。「薩長同盟裏書」は、坂本龍馬が、桂小五郎がまとめた『薩長同盟六箇条』を保証するために書いた龍馬自筆の裏書きである。赤い墨字で書かれていた。

森鴎外は、大正七年に、帝室博物館(現東京国立博物館)総長兼宮内省図書頭(ずしょのかみ)に任じられた。小生の家の近くの団子坂の上に森鴎外の家(観潮楼)があった。そこから馬に乗って上野山の帝室博物館に通ったという。

今日は休日であったためか、大変な混雑であったが、ゆっくりと拝観した。また東御苑も美しかった。

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