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2010年9月12日 (日)

井尻千男氏の講演で印象に残った話

「国民行動二〇周年の集ひ」における井尻千男氏の講演で、印象に残った話を記す。

「日本がアメリカに警戒される大原因はシベリア出兵。日本はシベリア出兵で圧倒的な力を示した。アメリカは政治イデオロギー的には幼稚。ウィルソンはレーニンの外交を絶賛した。ソ連を合衆国と似た国柄と言った。

アメリカの国柄は人種差別が大前提。リンカーンの奴隷解放は人身売買を禁止したのみ。アパルトヘイトは実行された。黒人は低賃金でアメリカの経済を下支えした。

大恐慌の時、グローバル経済に対してナショナルエコノミーというフレームが登場した。経済破綻は一瞬にして世界に及ぶが、経済再建は国家ごとにしか出来ない。昭和維新とは、ナショナルエコノミーを最優先して再建すること。日独伊はここが似ていた。

英米はナショナルエコノミーが不可能な国柄。イギリスは世界中に植民地を持っていたので、ナショナルエコノミーというまとまりをつけるのは困難。アメリカには黒人は低賃金という人種差別があるから、ナショナルエコノミーによって国民全体が豊かになるという政策は成立しない。

アメリカは今日もグローバルエコノミーしか謳えない。労働賃金を上げることは、有色人種をミドル階級に上げることになるので出来ない。ナショナルエコノミックを上手に実践できる国は当時に日独伊しかなかった。一民族一国家、そして共通の建国神話を持つ國が日独伊。日本は一民族一国家、そして共通の建国神話の三つを濃密に持っている国。

アメリカの策謀で日英同盟が終わり、日本の国際的孤立が深まった。日本は徹底的にナショナルエコノミーとして再建を図った。難波田春夫の皇国経済学がそれ。ヒトラー・ナチズムは中間階層を育てた。

市場原理主義は、一握りの勝ち組と圧倒的多数の低所得層を生む。大正時代は有史以来、富の格差が極大化した時代。今日の日本は大正末期に似ている。これが北一輝の国家社会主義が受け入れられた背景。天皇を否定しないで富の平均化を目指したのが昭和維新。今日は自由という名のもとに、天皇の御存在が遠景になっている。

英霊のお陰で世界史が変わった。三百万の英霊が犠牲となってアジア・アフリカ諸国が独立した。日本は大東亜会議で世界史の転換を図った。これほどの義戦はない。大東亜戦争の世界史的意義を考えるべし。」と語った。

         ○

昭和維新および大東亜戦争について経済史的観点から語られた。こういう話は初めてだったので大変勉強になった。この話を聞いた後、日本を代表する大財閥たる三菱・岩崎家が蒐集した美術品の展覧会を見たとも何か不思議な気がした。

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