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2010年8月21日 (土)

平野貞夫氏の講演を聞いて

「縄文特別セミナー」における平野貞夫元参院議員の講演で印象に残った話は次の通り。

「今年後期高齢者になった。目に見えぬものへの畏敬の念を持っている人間が縄文。学生運動をしていた頃、マルクス、レーニン、毛沢東の本を読んだ。『実践論』『矛盾論』の影響で日共には入らなかった。日本人のものの考え方の原点は何かということに興味を持った。私は、ホラは吹くが、嘘は言わない。坂本龍馬の言葉を収録したという『英將秘訣』に『本朝の国風、天子を除くの外、主君と云ふ者は其世の名目也。』とある。天子以外はすべて平等という考え。縄文革命は、太陽の信仰・月の信仰・星の信仰を一体化させること。坂本龍馬はユニテリアンの影響を受けた。ジョン万次郎はユニテリアン。ケインズもユニテリアン。鳩山一郎はフリーメーソン。フリーメーソンは大した問題ではない。それよりも、イルミナティの力の方が検討に値する。」などと語った。

小生が「日本神話には星への信仰がない事についてどう考えるか」という質問に対し、平野氏は「『記紀』では、星への信仰は封印された。星への信仰はパワーがあるためである。」と答えた。

またある出席者が「騎馬民族征服説を唱える小沢一郎は、国賊だ」という意見を述べたのに対して、明確の回答をしなかった。

         ○

何だかわけのわからない講演であった。縄文文化と星への信仰と何のかかわりがあるのか、さっぱり分からない。第一、星への信仰にはパワーがあるから『記紀』神話で封印されたなどというのは全く荒唐無稽な話だ。いくら権力が封印してもパワーがあればどんどん広がるはずだ。

日本民族は、太陽神への信仰が中心的柱である。それは稲作生活から生まれて来た。月への信仰や星への信仰はそれほど強くなかった。月と星は、太陽ほどには、稲作生活と関係は深くないからだ。日本神話には星の神様はいない。それは、信仰の対象にならなかったからだけの話であり、大和朝廷が封印したなどというのはタワゴトである。後世になって仏教の妙見菩薩信仰が入って来て、北極星への信仰が生まれたと思われる。ギリシア神話には大神ゼウスをはじめとして、オリオン、アンドロメダなど星の神が多く登場する。これら星座の神々の起源は古代メソポタミアであり、そこからギリシアに伝わったとされている。すなわち、星を頼りに生きていた砂漠の民の生活から星への信仰は生まれたのである。

しかし、月は和歌では数多く歌われている。月は太陽ほど信仰の対象にはならなかったが、日本人の美感覚には大きな位置を占めたのであろう。『萬葉集』ら限って言えば、星を詠んだ歌は数首しかない。これも、誰かが封印したというのだろうか。

小沢一郎側近の平野貞夫が一体どんなことを言うかと思って出席したが、何とも理解の苦しむ講演であった。

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