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2010年4月 4日 (日)

清水美和・土屋たかゆき両氏の講演

『アジア問題懇話会』における東京新聞論説副主幹の清水美和氏の講演で印象に残ったことは次の通り。

「金融危機の後の中国は大きく変化している。共産主義支配の矛盾が出て来ている。国営企業が前進し、民営企業が後退している。これを『国進民退』と言う。大規模の不動産投資の主役は国営企業。国営企業は『全人民所有企業』と言う。しかし、不動産登記で巨利を貪り、住宅価格を釣り上げたことに民衆の反発が強まっている。国営企業を経営する共産党幹部は『太子党』が中心で、国営大企業の八割は太子党が経営を握っている。二〇〇〇年のリーマンショックに対し、投資拡大と金利引き下げという大幅な金融緩和を行った。投資の大部分はインフラ建設に流れ込んだため、恩恵を受けたのは基幹産業を支配する国有企業。国有企業を経由して株の市場に流れ込んだ。

軍を中心にナショナリズムが高まって、『アメリカに屈するな』が声高に叫ばれた。アメリカは中国に協力もするが牽制もする。今年三月から、対日姿勢が変化。餃子事件の解明があった。しかし、日本人に死刑執行が行われようとしている。これに対する日本の政府とメディアの対応は鈍い。

わが国の民主党政権は、官僚組織を使いこなせていない。外交も然り。政務三役を中心に外交を行っている。普天間問題が典型。鳩山氏は外務官僚が作ったペーハーを読まない。鳩山氏は、中国や韓国に『これまではアメリカに頼って来た』と発言した。これがアメリカの対日不信の原因となった。『日中を基軸にした東アジア共同体』『日中は歴史的パートナー』『日中米は正三角形』とは具体的にどういうことであり何をするのかが出て来ない。外務省政務三役は、普天間のことで頭が一杯で、対中国外交を考える余裕なし。官僚は、民主党政権が何時まで続くか分からないから、間合いを計りかねている。

中国の軍は国家の軍ではなく。共産党の軍。政府の軍への介入を排した。党の軍事委員会の統帥権を持つ。胡錦濤以外は全て軍人。毛沢東・鄧小平は軍人だったから、権威を持っていた。皇帝に近い存在。

『富国強軍』と言う言葉を使っている。帝国主義に近い動きがある。石油・天然ガスなどの資源を獲得する為に海外進出の衝動が強まっている。アフリカなどで、中国が根こそぎ資源を取り、現地に利益をもたらさないので、反発が強まっている。天安門事件以後、共産主義から愛国主義・民族主義に変化。

『中華民族』というのは、孫文が造ったフィクション。これを共産党は継承した。漢民族・チベット民族・モンゴル民族・ウイグル民族はいるが、中華民族はいない。これが、百年の屈辱を経て、世界の大国になり、うまくマッチしている。中華ルネッサンスが広がっている。日本人はそのことのリスクを考えざるを得ない。」

土屋たかゆき氏の講演で印象に残ったのは次の通り。

「ダッカ事件で『人の命は地球より重い』と言ってテロ犯を釈放した。この時から自民党はおかしくなった。自衛隊を日陰者にして来たのは自民党。今回の平沼新党には愕然とした。平沼新党は第二自民党が出来るだけ。民主党の『革命十三法案』が通ったらこの国の國體は変わる。政治家が言葉を失ったら国は滅びる。

近代において日本が独立を保持し得たのは人間力による。中国は自分で自分の国を滅ぼした。しかしにはたった一回戦争に負けただけで、アメリカの戦略に乗せられてしまった。

日本の商社トップ全員が中国の女性工作員の餌食になった。そして日本の技術と金が中国に持って行かれた。

石原都知事は肝心の時に、中曽根の意見を聞く。今のままでは参院選で民主党が勝つ。小沢の不敬な態度は許せない。『内閣の言う通りに、陛下は行動すべし』などと言うのは許せない。法匪・馬鹿・曲学阿世。そんな男が自分のことを『野戦司令官』などと言っている。私の部屋には三島由紀夫氏の『檄文』が掲げられている。」

         ○

お二人の講演について色々書きたいことがあるが、大分夜も更けたので、後日あらためて書くことにする。ともかくわが国は文字通り『内憂外患交々来る』という状況である。何とかしなければならない。

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