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2010年2月24日 (水)

日本的ナショナリズムとは

わが國には、対外的危機感が伝統精神の復活・回帰の熱望を呼び覚まし国家を変革してきた歴史がある。大化改新・明治維新がそれである。現代もそうした時期である。わが國の伝統の根幹は「天皇中心の國體」である。「天皇中心の國體」とは、神話の世界以来の信仰に基づき一系の血統と道統を保持し継承される天皇による國家統治といふことである。そして天皇の國家統治は、権力・武力による人民支配ではなく、祭祀主としての宗教的権威による統治(統べ治める)である。それは信仰共同体國家たる日本独特の國柄である。

日本伝統精神は文献としての「神話」によって伝へられているだけではない。天皇は神話の世界からの道統である祭祀を今日においても行っておられる。天皇の祭祀は「生きている神話」であり、天皇は「日本伝統精神の生きませる体現者」であらせられる。だから、天皇は生きたまう神・現御神と申し上げて尊崇されてきたのである。

そして、國家的危機において國體の本来の姿・あるべき姿に回帰する運動が必ず勃興した。これが日本におけるナショナリズムである。元寇の時には「神國思想」が謳歌され、欧米列強の侵略の脅威を感じた幕末においては「尊皇攘夷思想」が謳歌された。

今日も、政治の混乱・経済の停滞・道義の低下・外圧の危機が顕著になっている。にもかかわらず人々の心の中に不安と空虚感が広まってゐる。これを克服するためには、日本民族としての主体性が大事になってくる。

「ナショナリズム」とは、一つの民族が他の民族の支配を排除して、自身の國家の独立を回復あるいは維持しようとする國民的規模の思想及び行動である。さらに、「ナショナリズム」とは、将来へ向けて自國・自民族が独立を維持するための精神であって、決して回顧的なものではない。これからの日本の独立のために欠くべからざるものなのである。

明治維新の基本精神が神武建國への回帰であったように、インドの反英独立運動=ナショナリズムの思想的基盤が古代精神への回帰であったように、ナショナリズムの基礎にはその國の古代からの伝統精神への回帰があった。これを復古即革新という。

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