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2009年3月24日 (火)

千駄木庵日乗三月二十三日

午前は父母のお世話。訪問看護師の方と共なり。

午後は資料の整理など。

午後六時半より、新宿花園神社にて、「神道時事問題研究會」開催。片山文彦宮司が司会。平野次郎学習院女子大学教授(元NHK解説委員)が講演し、「政治とは経世済民。アメリカの黒人運動の指導者たちが、アフリカから前途有望の青年をアメリカに呼んだ。オバマ大統領の父親はケニヤからアメリカに来た。オバマ氏は優秀なDNAの持ち主。オバマのやっていることは意識改革。アメリカは価値観をかなり変えなければならないと思っている。

アメリカ大陸発見のきっかけをつくったコロンブスはユダヤ系の船乗り。彼はマルコポーロの『東方見聞録』を読んでいた。『東方見聞録』はコロンブスが獄中て吹いたホラが書かれている。マルコポーロもコロンブスも山師だった。アメリカでは山師は尊敬すべき職業。ブッシュ前大統領の父はテキサスに行って石油を掘って何回も失敗し、最後に掘りあてて政治家になった。

オバマ氏は山師が尊敬される国で、『山師的なことはいけません』と言い出した。そして『ウォール街の貪欲な人々』と言った。AIGはカルフォルニアの山師が上海で生命保険会社を起こしたのが始まり。世界最大の保険会社で、アメリカで八番目の大企業。

アメリカには成功した人がそれなりの報酬を得るのは当然という考え方がある。一攫千金・濡れ手で粟でもそれは同じ。そういう国で『貪欲は駄目』と言ったら、人々はどう理解するであろうか。アメリカの人々がオバマに本当について行くかどうか。

アフリカへの中国の進出はすごい。ついこの間、カメルーンに行ったが、大学生は胡錦濤の名前は知っていたが日本の首相の名前は知らなかった。

今、アメリカ政府がやろうとしていることは社会主義ではないかと言われている。『社会主義は間違っている』『市場のことは市場に任せよ』とアメリカの人は思っている。政府が経済運営に口を出すことは、短期的にはともかく長期的には間違っている。

アメリカの黒人たちは奴隷の子孫ではないオバマを自分たちの仲間とは思っていない。オバマのしゃべる英語は黒人の英語ではない。それが奇妙にオバマの身の安全につながっている。

経世済民の思想はフランスの思想。アメリカの思想ではない。アメリカは『してはいけないといわれたこと以外はしていい』という社会。日本は『していいと言われたこと以外はするな』という社会。日本は許容範囲が狭い。アメリカは住民の自治の意識が強い。

アメリカ人は『アメリカ人とこれからアメリカ人になる人と二種類の人しかいない』と思っている。アメリカ人と同じレベルに世界の人を引き上げてあげたいという使命感を持っている。アメリカは常に追われる者の立場でものを考えている。それが新しい産業を作る原動力になり得る。」と語った。

帰途、知人と懇談。

帰宅後は諸雑務。

            ○

平野氏の話は、アメリカ及びアメリカ人について色々勉強になった。今日の話を聞いても、日本とアメリカとでは全く価値観が異なる。こういう国の政治経済のあり方を日本にそのまま持ち込むことは危険であるし、うまくいくはずがない。

アメリカは開拓者の国である。そしてその開拓は先住民の犠牲を伴った。また、銃によって身を守ることが重要であった。日本は、豊臣秀吉の時代に一般庶民から武器が取り上げられた。アメリカは、今も庶民が武器を持っている。

ただアメリカの良いところはジメジメしていないところだろう。明るい社会である。二大政党の対立といっても、あっけらかんとしている。ところが日本はそうではない。憎悪・怨念が深くなる。私はアメリカやイギリスのような二大政党制というのは日本には合わないように思う。陰湿な戦いになってしまう。現実に今の日本はそうなっている。

小沢一郎氏には、自民党への怨念が強くあるように思える。小沢民主党は、以前の社会党以上に「何でも反対党」になった。

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