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2008年10月 2日 (木)

千駄木庵日乗十月一日

午前は父母のお世話。訪問看護師の方と共なり。

午後は、丸の内の出光美術館にて開催中の『近代日本の巨匠たち 上村松園 東山魁夷 佐伯祐三 板谷波山 富本憲吉 平櫛田中』を参観。「明治・大正そして昭和―西欧美術との衝撃的な出会いを経て、日本美術界に訪れた新たな時代の波は、さまざまな芸術家たちの士気を奮い立たせました。この変革期に、改めて自らの独創性を見出そうと挑み続けた近代日本の巨匠たち。本展では出光コレクションの近代美術作品およそ1,000件の中より、上村松園の清艶な美人画「灯」や東山魁夷の幻想的な風景画「春梢」、平櫛田中による迫真の木彫「張果像」をはじめ、佐伯祐三や坂本繁二郎による油彩の名画、そして出光コレクションの誇る板谷波山の優美なやきものまで、あらゆる角度から珠玉の作品約100件を厳選しました。」との趣旨で開催された。

私は上村松園の美人画と佐伯祐三の人物画・風景画が大好きなので、期待して行ったのだが、なんと上村松園の絵は三点、佐伯祐三の絵は一点しか展示されていなかった。とても残念であった。しかし、富本憲吉・板谷波山の陶芸作品は見事なものが多かった。佐伯祐三の風景画は、パリのものが有名であるが、下落合の風景画も多く描いている。今日展示されけていたのは下落合の風景画であった。佐伯は若くして亡くなった。満三十歳で死去するまでの六年足らずの画家生活の間、パリに滞在した期間が長かったため日本の風景や人物を描いた作品は少ない。上村松園の美人画は心を和ませ、佐伯祐三の風景画は心に躍動を起こさせる。

佐伯祐三は私が御指導をいただいた中河与一先生と親交があったので、中河先生の肖像画を描いている。「恐ろしき顔」と題されていて、中河先生の家の応接間に飾られていた。また藤田嗣治が中河先生の令嬢を描いた絵もあった。

出光美術館の休憩室から、皇居桜田門が真正面に見える。明治維新の発火点となった大事件である「桜田門外の変」を想起しつつ暫し眺めていた。歴史というものは実に不思議なもので、幕府権力を維持しようとして強権を発動したがために自分が殺され、かえって幕府の権威と権力を弱体化させてしまったのが井伊直弼である。

「政治文化情報」と最近号に書いた「孝明天皇と岩倉具視」という拙論に対して何人の方から色々なご意見をいただいた。歴史の見方も人によって様々である。岩倉具視に対する誤った見方は訂正されなければならないと思う。「尊皇攘夷」という大理想によって明治維新が戦われたという歴史の真実はで否定できない。

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受信: 2008年10月 2日 (木) 13時17分

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