« 千駄木庵日乗五月三十一日 | トップページ | 千駄木庵日乗六月二日 »

2008年6月 2日 (月)

千駄木庵日乗六月一日

午前は、父母のお世話。訪問看護師の方と共なり。

午後は、文京区関口の講談社野間記念館で開催中の「竹内栖鳳と京都画壇」展参観。竹内栖鳳は、近代日本画の先駆者と言われ、第一回文化勲章受章者。栖鳳を中心とする京都画壇の堂本印象・上村松園・土田麦僊・福田平八郎などの作品が展示されていた。上村松園の美人画はとくに素晴らしかった。

夜は、あるマスコミ関係の人と懇談。「映画・靖国」のことなどを語り合う。

帰宅後は、諸雑務。

            ○

竹内栖鳳のことは、谷口雅春先生の名著「限りなく日本を愛す」を高校時代に読んだ時に知った。谷口先生は、その本で、神話と現実との関係について論じ、「竹内栖鳳の描いた茄子の絵は永遠の価値性を持っており、現実の茄子は間もなく朽ち果てる」という譬えを説き、「諸君が、実物の茄子よりも、その茄子を描いた栖鳳の『茄子の絵』の方が、その茄子の生命を捉へた点においては一層真実であり、価値多きことを知ることが出来るならば、支那の古書から傍証した事実の断片による寄せ集めの写真的歴史よりも、日本民族自身が創作したところの『古事記』『日本書紀』のやうな歴史の方が、より一層、日本の生命を表現せる歴史だと云ふことをおのづから理解せられねばならぬ筈なのである」と論じられた。

この文章が記憶に残り、竹内栖鳳の画集を購入したり、展覧会があれば見に行くことにしている。今回も栖鳳の「兎」「犬」「鮮魚」などの作品を鑑賞し、それらの生き物の永遠の美・久遠の生命は栖鳳の描いた絵の中に生き続けていることを実感した。

日本神話には、現実を超越した日本国の永遠の美・生命・理念が語られ、今日に至るまで継承されている。「神話」とは日本国の開闢・原初が語られている。そこに回帰する事が今の再生となるのである。

|

« 千駄木庵日乗五月三十一日 | トップページ | 千駄木庵日乗六月二日 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121949/41399633

この記事へのトラックバック一覧です: 千駄木庵日乗六月一日:

« 千駄木庵日乗五月三十一日 | トップページ | 千駄木庵日乗六月二日 »