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2008年5月17日 (土)

千駄木庵日乗五月十六日

午前は父母のお世話。訪問看護師の方と共なり。

午後は「政治文化情報」発送準備。

午後四時より、赤坂の日本財団ビルにて、「東京財団十周年記念シンポジウム・グローバル化と中国の人権問題」開催。

登壇者の印象に残った発言は次の通り。

加藤秀樹東京財団会長「中国の法整備に日本の専門家も協力している。世界のルールの均一化が進んでいる。人権・自由・平等・公正という普遍的価値の追求に異存はない。アメリカは自国の価値観を押し付けるので嫌われる。中国は世界で大きな影響力の強い国になるのだから、十分に配慮をして外国と付き合いをして貰いたい。多様性が地球世界を維持していくためにも大切。」

羅豪才中国人権協会会長・前人民政治協商会議全国委員会副主席「中国は現代化の過程で日本を含めた世界各国の経験を参考にした。清末期の法律改正の際にも、日本の近代の法制を大いに参考にした。美濃部達吉などの法学者の著作が翻訳された。中国の発展は様々の矛盾か現われている。これを解消するために、法秩序においては、公権力の規範化、市民権力の保障を強化しなければならない。ハードローとソフトローが交互に補完し合い、ともに役割を果たす方向へ促進していく必要がある。中国のメカニズムは、計画経済から市場経済へ変化し、人治から法治へ転換した。万能管理政府からコンパクトサービス型政府への転換が行われている。市場経済、法治政府、市民社会にふさわしい社会主義の規範体系が逐次形成され、ソフトローとハードローと結合した中国の特色ある混合ガバナンスモデルが形成された。中国は改革を徐々に推進している。いっぺんに実現すると社会が不安定を起こす。他の国の制度をそのまま取り入れることはしない。中国の司法改革には日本の良いところを参考にしたい」

原田明夫氏(弁護士・東京女子大学理事長・元検事総長)「現代中国は経済的格差・國の在り方・地域の在り方など様々な大きな問題を抱えている。『和諧』が大切。日本は聖徳太子の『十七条憲法』以来『和諧』を大切にして来た。中国の司法の現況は歴史的な発展段階にある。日本の立場だけで評価するのは難しい。中国では全国的な司法試験を数年前に実施した。その過程で司法の独立についての考え方も変化する。日本国民の八割は『死刑制度』は止むを得ないと思っている。日本の検事はほかの公務員よりもいくらか待遇が良い。また三年で転勤する。悪い事をしないで済んでいる。国民の信頼感が司法を支えている。」

もっともっと色々なことが語られたのですが、どうも公式見解ばかりの話だったせいか、猛烈な睡魔が襲ってきまして、あまりメモを取ることができませんでした。

出席した日本の學者の人が「ハードローが成文法で、ソフトローが中国共産党の指導というのでは駄目だ」という意見を述べたのが印象に残りました。

チベット問題など中国国内の人権問題が全く取り上げられなかったのも残念でした。

私が上海に行って驚いたのは、中国共産党上海市委員会と上海市政府と上海市公安局が同じ建物にあったことです。東京で言えば、自民党東京都連と都庁と警視庁が同じ建物にあるということです。これが一党独裁体制ということです。

羅豪才氏のお供で来ていた若い中国人と名刺交換をしたら、「あなたのことは知っています。『政界往来』に論文を書いておられますね」と言われたのには驚いたというか、背筋が寒くなりました。この青年は「中国共産党中央対外連絡部日本處」の人でした。共産支那の諜報活動・情報収集活動は大変なものだと実感しました。

帰宅後は「政治文化情報」の発送準備。

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