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2008年3月 2日 (日)

千駄木庵日乗三月一日

午前は父母のお世話。訪問看護師の方と共なり。

午後は、「没後50年 横山大観―新たなる伝説」を参観すべく、六本木の国立新美術館に赴きましたが、切符売り場で女性係員が、会場に入るのに何と二十分かかると叫んでいました。切符を買わずに入口の所に行ってみましたら、長蛇の列ができていました。二十分も待って会場に入ったとしても、これだけ大勢の人が来ていては、作品を観ることはできず、入館者の後ろ姿を見るだけになる可能性が高いと思い、入場をあきらめました。

そこで、千代田線に乗って、日比谷まで行き、丸の内の出光美術館で開催中の「西行の仮名」展を参観しました。伝称筆者を西行とする古筆(歌集などの写本やその断簡)などの展覧会です。

“西行の仮名”として伝世している美しくも優雅な仮名文字の書が多く展示されていました。「傳西行書」というものにも、中には本当に西行が書いたと思われる書もあるとのことです。このほか、国宝の「古筆手鑑」、俵屋宗達の代表作として知られる「西行物語絵巻」(重要文化財)などを鑑賞しました。

平安時代の王朝人の和歌と書の創作活動がいかに活発であり、優れたものであったかを実感しました。藤原俊成の書がとても美しいと思いました。

私は、西行のことは全くと言っていいほど不勉強です。それでも、西行の次の三首は暗記しております。素晴らしい歌です。

「ねかはくは 花のしたにて 春しなん そのきさらきの もちつきのころ」

「年たけてまた越ゆべしと思ひきや 命なりけり小夜の中山」

「なにごとの おはしますをば 知らねども かたじけなさに 涙こぼるる」

今、「日経」に西行のことをテーマにした小説が連載中です。また、今日は「西行物語絵巻」を見る事が出来たのでもっと勉強したいと思います。私が大学時代「新古今集」の講義を受けた窪田章一郎先生(窪田空穂のご子息)は、西行の研究の一人者でした。

帰途、小中学校時代の一年後輩の人と懇談。この人は、仏師(仏像をつくる工匠)として活躍している人です。彼は永く外国にいたので、卒業以来会ったことはありませんでした。懐かしくもあり難い出会いでした。

帰宅後は、テレビで放送した映画を見ながら、資料の整理、検索。「それでもボクはやっていない」という冤罪事件をテーマにした映画です。志布志事件のことを思いながら見ていました。

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