« 千駄木庵日乗二月八日 | トップページ | 千駄木庵日乗二月十日 »

2008年2月10日 (日)

千駄木庵日乗二月九日

朝、「政治文化情報」の原稿完成。送付。

父の病状に変化があり、病院へ付き添っていく。治療を受け小康を取り戻し帰宅。

午後二時より、道玄坂のフォーラムエイトにて、『日台関係研究會』開催。浅野和生平成国際大学教授が「台湾の政治情勢」と題して講演し、「立法院選挙直前に、台湾に取材に赴いた。国立政治大学選挙研究センター、民進党謝長廷競選弁公室、国民党選挙動員部で取材した。

台湾の二大政党は、李登輝時代を抹消している。これが日本人に不安を感じさせる原因。国民党の党史記念館の展示は、孫文・蒋介石・蒋経国から連戦・馬英九になる。十二年間党の責任者を務め、総統を務めた李登輝の展示はない。

中正記念堂は台湾民主記念館に改められた。蒋介石の座像の前の赤絨毯はなくなり、衛兵もいなくなった。像の周りに先住民の文化を象徴するものが並べられている。国連を脱退した政治決断を批判する展示がある。国連脱退を指示した公文書や民主化のパネルが展示されている。

民主化や政権交代の歴史をつづったパネルに、鄭南榕や美麗島事件や陳水扁・呂秀蓮の写真はあっても李登輝の写真は一枚もない。国民党・民進党の歴史から李登輝は抹消されている。

台湾の民主主義の歴史は十年を経過したにすぎない。民主主義は手続きの保障が重要。立法院選挙で勝ち過ぎたという認識があり、馬英九は引き締めを図っている。国民党は民進党の七年間の経済政策を批判した。

李登輝は厳しく陳水扁を批判している。民進党は表立って幹部間でもめるが、国民党は表立ってもめない。」と語った。

この後、懇親会。中村勝範平成国際大学名誉学長が挨拶し、「台湾は日本の生命線とか、日米安保は日本の命綱というような考えは持つべきではない。他の国がどのような状況になろうとも、日本は自ら国を守るという決意と体制を保持しなければならない。台湾やアメリカの動向に一喜一憂してはならない。自立の精神が大事だ」という意味のことを語った。

夕刻、知人と懇談。

帰宅後は、諸雑務。

           ○

私は最近台湾へ行っていませんので、今日の講演は大変勉強になりました。ただ残念なのは、原稿執筆や父のお世話で睡眠時間が足りませんでしたので、猛烈な睡魔が襲って来て、台湾の選挙情勢についてはメモがとれませんでした。しかし、講演の前半で台湾情勢について大変重要なことが語られたので助かりました。

台湾人の全てが李登輝氏のような人ばかりだと思ったら大間違いだと思います。支那大陸に対する誤って思い入れが「日中関係」をおかしくしているように、台湾への誤った思い入れも危険だと思います。

ただし、かつての同胞台湾人が、中華帝国主義の餌食になることだけは何としても食い止めねばなりません。今日も懇親会で、老台湾人の方と語り合いましたが、その方の中学時代の恩師二人が、二・二八事件で国民党に虐殺されたそうです。二・二八事件では日本統治下で高等教育を受けた多くの知識人が虐殺されました。われわれ日本人は、台湾人と共に、中華帝国主義の侵略と戦わねばならないと思います。

台湾の自立・独立の維持は日本の自立・独立の維持と直結する事は確かです。ただし、それはお互いの国が自分の国は自分で守るという強い決意と実力を確立しつつお互いに協力するということであります。その意味で、中村勝範氏の主張は正しいと思います。

|

« 千駄木庵日乗二月八日 | トップページ | 千駄木庵日乗二月十日 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/121949/40063229

この記事へのトラックバック一覧です: 千駄木庵日乗二月九日:

« 千駄木庵日乗二月八日 | トップページ | 千駄木庵日乗二月十日 »