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2008年2月12日 (火)

千駄木庵日乗二月十一日

午前は父母のお世話。訪問看護師の方と共なり。

午後は、丸の内の出光美術館で開催中の『王朝の戀──描かれた伊勢物語』展参観。「伊勢物語絵巻」(重要文化財)、岩佐又兵衛作「在原業平図」(重要美術品)、俵屋宗達の「伊勢物語図色紙」、尾形光琳の「東下り図」、酒井抱一「八つ橋図屏風」などを見る。

夕方は、知人と懇談。

帰宅後は、溜まりに溜まった雑誌・新聞など資料の整理。

             ○

『伊勢物語』は、平安時代の歌物語で、作者不明であるが、在原業平の歌物語を中心にしてしだいに他の章段が付加されて成立したとされる。業平が記した物語を、業平の死後、色々な人が次々に書き加へて今日の如きものができたとされる。平安時代の物語であるが、隅田川や富士山など東国も登場する。東京の言問橋や言問通りという名前は、『伊勢物語』に登場する

「名にし負はば いざこと問はむ 都鳥 わが思ふ人は ありやなしやと」

という歌に由来する。

一人の男性貴族の恋物語が美しい絵や書に描かれている作品を見ると、平安時代は文字通り平安な世の中だったと痛感する。もちろん、光があれば影があるのが世の常であるから、色々陰惨な事件もあったであろうが、美しい絵や書は我々に安らぎを与えてくれる。平安時代の、王朝の美意識と風情は世界的にも高い価値があると思う。日本独特の「雅」という美意識は、宮廷を中心に継承され洗練され続けてきた。建国以来三千年のわが国の歴史と伝統は大切に守り続けねなければならない。

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