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2007年12月26日 (水)

千駄木庵日乗十二月二十五日

午前は、父に付き添って病院へ。お医者さん・看護士さん・介護の方がよくやってくれるので助かります。

午後は、明日の萬葉集講義の準備。諸雑務。

夜は、年賀状表書き。

         ○

いよいよ年の瀬になりました。年末ゆえにやらねばならないことも多く、そうした忙しない中で萬葉集を読みますと、心が落ち着きます。

萬葉集には、国土讃歌・自然讃美・神への信仰・祭り・天皇尊崇・恋愛・死者への哀惜などが歌われています。基本的にはすべて山河自然・国家・天皇・神・死者・愛する人への愛が歌われていると言っていいと思います。いまこの愛という言葉がだいぶん汚れたものとなっていますが、萬葉時代の愛はおおらかで清らかなものでした。特に東国庶民の歌である「東歌」にはそういう歌が多いのです。萬葉集に収められている四五〇〇首の歌のうち約七割が恋歌です。

萬葉時代の時代状況は、遣唐使の派遣などがあり、儒教仏教の伝来など支那や朝鮮から外来思想・宗教・政治制度の輸入が行われました。また、国内的には、大化改新という大変革、壬申の乱という国家の存亡にかかわる内戦のあった時期であり、対外的には百済救援の失敗による唐・新羅連合軍来襲の危機もありました。この時代は、今日のわが国と時代状況はよく似ています。

当時の日本は内憂外患を克服しました。萬葉集はそういう時期におけるわが国の祖先の声であります。今日の日本の混迷を打開するためにはやはり、萬葉集に回帰し萬葉集に歌われた精神を回復することが必要なのであります。 

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