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2007年11月29日 (木)

千駄木庵日乗十一月二十八日

午前は父と母のお世話。訪問看護師の方と共なり。

午後は、諸雑務。

午後六時半より、駒込地域文化創造館にて、「萬葉古代史研究會」開催。萬葉集東歌を講義。

帰宅後は、資料整理。

            ○

萬葉集東歌とは、古代東国即ち今の中部地方以東の庶民が歌った歌であります。次の二首のように、天真爛漫にして明るくおおらかな歌が多いのです。

「多摩川にさらす手作りさらさらに何ぞこの児のここだ愛しき」(多摩川にさらす手作りの布のサラサラしているように、どうしてこの娘さんはこんなに可愛いのだろう)

「信濃なる千曲の川のさざれ石も君し踏みてば玉と拾はむ」(信濃の千曲川の小石も、愛するあなたが踏んだのなら宝石として拾いましょう)

中古・中世の貴族の戀歌よりもずっと清々しくおおらかです。まして、現代短歌には何を言っているのか分からないような歌が多く、こういう歌はありません。近代以後の短歌には。暗くじめじめした愚痴めいた繰り言のような歌が多いように思います。

萬葉集の歌を読むと、現代は、萬葉時代よりも文明・科学技術が進歩発展し、人々の生活が便利になり物質的には豊かになったとしても、精神生活は萬葉時代の方がよほど大らかで豊かで清らかだった実感します。

最近の我が国の政治事件、社会事件の醜さ・凄惨さを見るとつくづくそう思います。時代の進歩といわれますが、精神的には決して進歩していない。むしろ退化しているというべきでしょう。

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