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2007年10月29日 (月)

千駄木庵日乗十月二十八日

午前は父のお世話。訪問看護師の方と共なり。

午後二時より、早稲田大学国際会議場にて、「シンポジウム・台湾研究をめぐる日台若手研究者の対話」開催。登壇者の発言は次の通り。

〈蔡錫勲淡江大学准教授〉「麻生氏が多くの票を集めたので、福田氏は簡単に親中政策をとれないだろう。福田氏は、所信表明で『集団的自衛権』と『改憲』に触れなかった。福田氏の『アジア重視』には台湾は含まれるのか。福田氏は、エネルギーの日中共同開発を望んでいるが、中国は日中中間線を簡単に認めない。」

〈浅野和生平成国際大学教授〉「台北は八重山群島より北にある。中国の台湾に対する軍事的アクションは八重山群島の人々にとっては自分の庭で起こったこと。中国がミサイル発射をした時、八重山の人は三週間、漁に出られなかった。台湾は決して小国ではない。EUの中に台湾を位置させると、人口・GDPで中堅国家。台湾が中国の統治下にあったのはごく短期間。日本は『日台関係基本法』を作るべし。」

〈林呈蓉淡江大学教授〉「台湾は四百年の間にオランダ・鄭成功・清国・日本・蒋介石国民党という五つの国旗を持った。二〇〇〇年の総統選挙で民主化した。日本の総督府が国家という概念を台湾人に教育した。インフラを整備した。温泉・体操・野球・ラジオ放送という庶民文化は日本時代に学んだ。『仕上げ』『リンゴ』『運ちゃん』『天ぷら』『寿司』『味噌』という日本語が使われている。」

〈何義麟台北教育大学副教授〉「台湾文学とは台湾人が台湾語で書いたもののみとはいえない。台湾人はいつ形成されたのか、台湾語とは何かが大きな課題。日本語で書かれた短歌・俳句・小説もある。使用言語のみではなく、作家の民族意識を問わねばならない。クレオリテイ(注・言語、文化などの様々な人間社会的な要素の混交現象)が台湾文化の特徴。それが台湾の主体性を獲得する。日本文化はクレオール文化の主要な構成要素。台湾人の主体性が問われている今こそ、積極的に日本文化に接し、クレオール文化を作るべし。」

帰宅後は、手紙執筆など。

            ○

早稲田大学構内の奥の方まで入ったのは本当に久しぶりでした。大隈重信像を仰いだのも久しぶりでした。学生時代、左右の学生運動が盛んでしたが、民族派学生運動に参加していた私は、早稲田の紛争の時、民族派学生運動の応援に早稲田大学によく行きました。大隈像のところで左翼学生と対決したこともあります。幸い暴力沙汰にはなりませんでしたが、危険な体験でした。公安警察官が左翼学生に取り囲まれ、「殺すなら殺せ」などと叫んでいたのを見たこともあります。大口議長という人が止めに入って、事無きを得たように記憶します。

その頃は、左翼学生運動・革命運動が盛り上がりました。マルクスレーニン主義革命思想が青年学生の心をとらえ、闘争に駆り立て、多くの人々が犠牲になりました。共産主義という妖怪が二十世紀の世界と日本をどれだけ不幸にしたか分かりません。

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