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2007年9月11日 (火)

千駄木庵日乗九月十日

午前は父のお世話。訪問看護師の方と共なり。

午後は知人と懇談、原稿執筆、資料整理。

                

 今日の日本は高度工業文明が発達し物質生活が向上しているにもかかわらず、人々の心の中に不安と空虚感が広まっている。今日の日本の政治や経済の腐敗・教育の荒廃の根本原因は、日本国民が物質的繁栄のみを追い求め、民族の道統を忘却し、精神的価値を顧みなくなったところにあるといえる。

こうした混迷状況を打開し変革するためには、長い歴史を有する日本民族が育み継承してきた伝統精神への回帰とそれを基盤とした愛国心(日本民族としての帰属意識)の昂揚が必要である。

愛国心とは個人が運命共同体として結集し拡大された鞏固なる歴史的存在意識である。現代日本は個として生きることのみが重視され、共同体の一員即ち日本国民として生きることは全く軽視されている。これを是正することが今日の急務である。そして愛国心の昂揚とは時間的過去への回顧ではなく現時点から将来への変革に焦点がある。

大化改新・明治維新・大東亜戦争を見ても明らかなように、日本における変革や国難の打開は、必ず愛国心・尊皇心の興起と一体であった。

 伴信友は、日本伝統文藝たる和歌とは「其をりふしのうれしき、かなしき、たのしき、恋しきなんど、其をりふしのまごころのままにうたふべければ…」と言っている。

そもそも愛国心・尊皇心は抽象的人工的な「理論」「理屈」ではなく、この日本に生を享け、日本に生きる者が抱く素直な感情であり自然な心である。さらに言えば日本人の「道」であり「まごころ」である。したがって愛国心・尊皇心は理論や教条によって表現されるよりも、和歌によってよく表白されてきた。

大化改新における『萬葉集』、平安時代の国風文化復興期における『古今和歌集』、後鳥羽上皇の承久の変における『新古今和歌集』、明治維新における志士たちの述志の歌、日清戦争・日露戦争を戦った明治中期の和歌の勃興、そして大東亜戦争従軍兵士の歌がそれである。  

現代に生きる我々は古人の歌によってその志・まごころ・道を学ぶべきである。

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