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2007年9月17日 (月)

千駄木庵日乗九月十六日

午前は父のお世話。訪問看護師の方と共なり。

午後からは、在宅して、資料の整理、書状執筆など。

            ○

日本の伝統信仰である神社神道は実におおらかにして明るい信仰です。明石に柿本神社という神社がございます。別名を人丸神社と申します。仁和三年(八八七年)、覚証という僧侶が、柿本人麻呂の霊がこの地に留まっているのを感得したとして、柿本人麻呂を祀る祠を建てたのが淵源で、元和六年(一六二〇)当時、明石城主であった小笠原忠政が神社を創建したとのことです。ご祭神は、申すまでもなく歌聖・柿本人麻呂です。

柿本人麻呂は、赴任地の石見から大和に帰る途中、明石海峡を通過する時、「天離(ざか)る 夷の長通(ながち)ゆ 恋ひ来れば 明石の門(と)より 倭島(やまとしま)見ゆ」という名歌を詠みました。明石が人麻呂ゆかりの地であることは確かです。

ご神徳は、「学問・和歌・安産・火災除・夫婦和合」の神とされています。なにゆえ人麻呂が安産の神なのかというと、ヒトマロとは「人産まれろ」という意味に通じるからだそうです。またなにゆえ「火災除け」すなわち防火の神であられるかというと、ヒトマロは「火止まる」に通じるからだそうです。またなにゆえ人麻呂が夫婦和合の神とされるのは、妻を思ふ歌を多く詠んだからだそうです。

こじつけ・語呂合わせにすぎないと思ってはダメです。きっと防火や安産とは直接的には関係のなかった人麻呂はあの世で驚いていると思いますが、日本人はかくの如く、おおらかで明るい信仰心を持っているのです。そして天地万物万象を神として拝むのです。またすぐれた人を神として拝むのです。

信仰とは人を明るくさせるものでなければなりません。人を暗くし、闘争心をかきたてるような信仰は誤りだと思います。日本民族は本来明るくおおらかな民族なのです。宗教が闘争戦争の原因になるなどということは全くあってはならないことであります。

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