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2006年11月22日 (水)

千駄木庵日乗十一月二十一日

午後は、上野公園の東京国立博物館平成館にて開催中の『特別展・佛像ー一木に込められた祈り』参観。奈良・平安仏から江戸時代の円空(えんくう)・木喰(もくじき)まで、一木彫(いちぼくちょう)の仏像が展示されていました。

驚いたのは、展示されている仏像の半分は観世音菩薩像だったことです。それだけ観世音菩薩は日本人に愛され信仰されているのだと思います。しかも十一面観世音菩薩像が多く展示されていました。寺外初公開の滋賀・向源寺の十一面観音菩薩立像(国宝)はやはり見事なものでした。

日本の神々の主神であられる天照大御神も女性神であられます。観世音菩薩も女性とされています。不思議な気がします。母なる大地とか母国という言葉があります。須佐之男命という男性神は女性神であられる天照大御神を恋い慕います。日本人は女性・母性への憧れが強いのでしょうか。

この後、大正天皇のご成婚を奉祝するために明治二十二年に建設された表慶館(重要文化財)という建物を参観しました。

夕刻は、父のお見舞い。

                  〇

宗教の力・信仰の力の強さは大変なものだと思います。ロシアにおいては、約百年間『宗教は阿片なり』というイデオロギーを持つ共産主義独裁政権が続いていたにもかかわらず、崩壊後ロシア正教などの宗教が復活しました。東欧諸国も然りです。ベトナム・カンボシアそして共産支那も宗教が根強く生きています。

今日、世界各地で起っているの紛争もその多くは宗教がその原因となっています。それだけ宗教の影響力が強いということです。宗教が必ずしも、人類に平安をもたらすとは限りませんが、人類が宗教を捨て去るという事はあり得ません。

我が国は、天地の神々を祭る日本伝統信仰を強靭に保持しつつ、佛教という外来宗教を融合摂取して来ました。そして、日本国民は、高度の文化を創造し、おおむね平穏な生活を営んできたと思います。今日、多くの仏像を拝観してそのことを実感しました。

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