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2006年6月28日 (水)

千駄木庵日乗六月二十七日

午後十二時半より、赤坂の日本財団ビルにて、『虎の門道場』開催。「中東情勢―日本への影響」と題する講演が行なわれた。登壇者の印象に残った発言は次の通り。

〈佐々木良昭氏〉「米のイラク進攻は成功した。時間はかかっても着実に事態は進んでいる。ただし、イラク政府によると五万人以上のイラク人が犠牲になった。三千億ドル(三五兆円)の戦費がかかった。今後ボディブローのようにアメリカ経済に影響してくる。スンニ派とシーア派の対立が激化している。自衛隊は大きな貢献をした。イラク大使は『一番嬉しいのは我々が一番苦しい時に自衛隊がそばにいてくれたことだ』と言っていた。アメリカの戦略にとって、自衛隊のサマワ派遣は本格的戦闘参加の第一歩。」

〈孫崎亨元駐イラン大使・防衛大教授〉「日本は安保面でも岐路に立たされている。超大国になったアメリカは、その地位の維持と米国流の価値体系による世界再構築を目ざしている。それに賛同する国と同盟関係を結ぼうとしている。日米安保体制は根本的に変ってきている。日米共通の戦略を持つべきなのに、日本には戦略がない。それが今問われている。非常に重要な選択を迫られているが、国民はそれを正しく認識しているのか。日本はこれまで安保問題の核心を避けて論議してきた。これからの日本は自衛隊が死者を出すか出さないかの選択が迫られる。」

この後、日本橋室町の三井記念美術館にて開催中の『京焼きの名工―栄楽保全・和全―』展参観。栄楽保全・和全は幕末期の京焼の名工。紀州徳川家や豪商三井家の庇護を受けたという。香合・茶碗・水指・花瓶などを見る。

保全の描いた「狐狸図」に「大かたの世捨人には心せよ ころもはきても狐なりけり」「小夜ふけて打つやたぬきのはらつつみ 月より外に聞く人もなし」という大綱和尚という人の狂歌が書かれていた。前の歌は、自分を「世捨て人」などと称している人には怪しい人が多いという意味であろう。なるほどと思う。現代社会にもこのような人はいます。無欲恬淡のふりをしていて思いのほか名誉欲・権勢欲の強い人に会ったことがあります。

私が最近反省していることは、自分を「愛国者だ」「尊皇家だ」などと気負いつつ他者に対していともたやすく「国賊呼ばわり」して来なかったかということであります。

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